イトミミズの多芸多彩な集団行動から紐解く合目的的自己組織化現象の発現原理
Project/Area Number |
23K25835
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Project/Area Number (Other) |
23H01138 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 13040:Biophysics, chemical physics and soft matter physics-related
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Research Institution | Future University-Hakodate (2024) Tohoku University (2023) |
Principal Investigator |
加納 剛史 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (80513069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇田 大輝 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特任研究員 (00970419)
小林 亮 広島大学, 統合生命科学研究科(理), 名誉教授 (60153657)
石黒 章夫 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (90232280)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,720,000 (Direct Cost: ¥4,400,000、Indirect Cost: ¥1,320,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | イトミミズ / 群ロボット / アクティブマター / 自己組織化 |
Outline of Research at the Start |
動物の群れは、各個体が状況に応じて行動することで群れ全体の生存を支える多様な機能を発揮する。一方、現在の群ロボットは、タスクが決められており画一的な機能しか持っていない。この問題解決のためには、個々のロボットの身体の柔軟性を活用し、個体間の協調のみならず各個体の柔軟な身体内の自由度も協調させることが必要である。このような多様な機能を持つ群ロボットを実現するため、イトミミズの群れの運動に注目し、内在する自律分散制御則を解明する。そして、環境に適応した多様な機能を発揮可能なソフトスワームロボットを実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在の群ロボットはタスクが明確に決められており,発揮する機能は画一的である.この問題解決のため,柔軟な身体を持つ動物の群れに着目し,群れ全体の生存に必要な様々な機能を発揮する自律分散制御原理を探る.特に,多様な機能発現を可能な個体内―個体間協調が連関した自律分散制御則が内在していると考えられるイトミミズの群れに着目する.イトミミズは,細長い柔軟な身体を絡まらせて塊形成し自己防衛するが,移動時は塊形状を変化させて効率的に集団移動し,高い生存能力を発揮する.この能力に内在する個体内―個体間協調が連関した自律分散制御則を,行動観察実験・数理モデリング・ロボット実機実験により解明し,環境に応じて多様な機能を発揮可能なサバイバビリティの高いソフトスワームロボットの実現を目指す. 2023年度は,イトミミズ個体が塊の中でどのように動いているかを明らかにするため,以下の実験を行った: 1) 塊の中に小さな紙片や混ぜて行動実験を行い,底面から観察した.その結果,紙片は辺縁部から中央にかけて移動し,中央部で消滅している様子が観察された.この事実は,塊の中で3次元的な対流が起きていることを示唆している. 2) 塊の中に澱粉を混ぜて観察を行った.その結果,複数の個体が束をなして動き,その束が時間と共に生成と消滅をランダムに繰り返すことを発見した. 上記2つの実験結果は,今後の数理モデリングする上で重要な知見となる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定通り行動実験を行うことができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,行動実験結果をもとに数理モデルを構築する.まず,束の構造が時空間的に変化する点に着目してモデル化を行う.個体の活動度の時間変化と液晶配向作用を取り込んだ数理モデルを構築する予定である.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)