Project/Area Number |
23K25845
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Project/Area Number (Other) |
23H01148 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 14010:Fundamental plasma-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岡本 敦 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (50396793)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 宏幸 東北大学, 工学研究科, 講師 (30768982)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 境界層プラズマ / 体積再結合 / エネルギー分布 / 非等方性 / 衝突輻射モデル |
Outline of Research at the Start |
プラズマを構成する電子のエネルギー分布が熱平衡の場合とそうでない場合とで、あるいは、磁場に平行な方向と垂直な方向とで電子の温度が異なる場合で、電子が衝突して生じるプラズマの発光や電子とイオンが結合して原子に戻る過程(体積再結合過程)がどのように変化するのか、実験を通じて明らかにします。実験結果に基づいて、プラズマの発光からエネルギー分布を予測するモデルの構築を試みます。
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Outline of Annual Research Achievements |
電子エネルギー分布が制御されたプラズマ実験環境を構築し、体積再結合過程の誘起と電子エネルギーテイル成分の計測・制御を通じて、非平衡・非等方プラズマの再結合過程を記述する衝突輻射モデルを構築することを目的とし、以下に記す項目を実施した。 実験条件を系統的に走査することで体積再結合過程が誘起される条件を抽出した。特にヘリウムプラズマにおいてガス圧力依存性について上流・下流の線スペクトル強度やイオン飽和電流を実験により取得した。上流と下流の線スペクトル強度が低ガス圧力では等しかったのに対し、0.5-1Pa程度の比較的ガス圧力の高い領域では下流で線スペクトル強度が低下すること、ボルツマンプロット法により決定した電子温度・密度も下流で低下する傾向にあることを実験的に明らかにした。 ヘリウムプラズマのイオン温度を計測するため、高波長分散分光器と受光光学系および較正用光源を整備した。暗室に分光器を設置しプラズマ観測窓に設置した受光光学系から光ファイバーバンドルで伝送した。較正光源をプラズマ実験装置近傍に常設し、ガス供給をフィードバック制御することで、分光器の調整を容易にした。イオン温度の初期結果を得ることに成功した。 電子エネルギー分布計測のためのレーザートムソン散乱計測システムを整備した。散乱光スペクトルに含まれるレーザー波長の迷光を除去するためのフィルターを考案し、透過型体積ホログラフィック回折格子により実装した。迷光除去性能を実験により評価した。 非平衡な二電子温度の場合に適用可能な衝突輻射モデルをヘリウム原子に対して整備した。低ガス圧力領域の実験において、静電プローブで電子温度・密度を、受動分光で線スペクトル強度を取得した。衝突輻射モデルを用いて電子温度・密度から想定される線スペクトル強度を計算し実験結果と比較することで、二電子温度が線スペクトル強度に及ぼす影響を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
体積再結合過程の誘起についてガス圧力依存性が明らかになり、論文1編と招待講演1件を含む複数の学会発表を行っている。その他の項目についても論文および国際会議を含む複数の学会発表につながる成果を上げている。
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Strategy for Future Research Activity |
体積再結合について空間構造を明らかにすることで、エネルギー分布の非等方性・非平衡性が体積再結合過程に及ぼす影響について着目すべき空間領域を決定していく。また、そのような空間領域がガス圧力などの実験条件に対してどのように移動するかを明らかにし、原型炉における非接触ダイバータ運転の制御手法を開発する基礎実験データとする。 エネルギー分布計測を強化し、特に電子エネルギー分布のレーザートムソン散乱による計測と、非平衡なエネルギー分布に対応した衝突輻射モデルによる線スペクトル強度計算の連携を図る。
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