Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
大気レーダーと音波発射装置を併用したRASS技術は、気温の高度プロファイルを全天候で観測できる数少ないリモートセンシング法である。RASSの技術上の難題は、レーダーのターゲットとなる音波面が背景風により変形し、電波散乱領域が時間変化することである。本研究では、赤道大気レーダー(EAR)用の多チャンネル受信システムを開発し、ポストビーム走査(PBS)を可能とする。EARで観測された風速プロファイルを用いて音波の伝搬特性をモデル計算し、最適な方向にビーム走査することでRASS観測の効率を向上させる。気温と風速を連続観測し、熱帯域における積雲対流や大気波動等の激しい大気擾乱の動態を研究する。