Postseismic model for predicting crustal deformation and seismicity after the 7Tohoku-oki earthquake
Project/Area Number |
23K25958
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Project/Area Number (Other) |
23H01262 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17040:Solid earth sciences-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
武藤 潤 東北大学, 理学研究科, 教授 (40545787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯沼 卓史 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海域地震火山部門(地震津波予測研究開発センター), グループリーダー (10436074)
岡田 知己 東北大学, 理学研究科, 教授 (30281968)
太田 雄策 東北大学, 理学研究科, 准教授 (50451513)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥11,700,000 (Direct Cost: ¥9,000,000、Indirect Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 余効変動 / 東北沖地震 / 粘弾性緩和 / 余効すべり / 地震活動 / レオロジー / 粘性緩和 / 余効滑り |
Outline of Research at the Start |
2011年東北沖地震から10年以上経過し、沈降した太平洋沿岸部の隆起や地震が続いている。これらは巨大地震後の遷移的な地殻変動である余効変動によって引き起こされている。本研究では、陸・海の測地観測データと地下の不均質な粘性・摩擦特性を含むレオロジーモデルを用いて、マン トルの流動、プレート境界のゆっくりすべりや固着を詳細に区分・モデル化し、余効変動の将来予測を行う。また、東北全域の応力の時空間変化を計算し、東北沖地震後10年間の地震活動における余効変動の効果を評価する。これらを通して、東北沖地震後の地殻変動・地震活動を物理的に理解し、他の巨大地震後の予測に役立つ余効変動モデルの構築を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、東北沖地震後の陸・海の稠密測地観測データを利用し、余効変動の各変形要因(粘弾性緩和、余効すべり、プレート固着)を詳細に評価し、区分する高精度の不均質レオロジーモデルを構築することを目指す。研究初年度は、これまでに得られている東北沖地震の余効変動データを用いて、以下2点を行った。 1)時系列データを用いた新しい関数モデルの提唱 これまで余効変動解析では、余効すべりを表す対数関数やマクスウェル粘弾性を表す指数関数などの複数の関数の組み合わせでGNSS時系列をフィット・将来予測を行ってきた(Tobita, 2016EPS)。しかし、近年の応力依存の余効変動モデルは、非線形レオロジーの重要性を指摘していることから、べき乗流動や応力依存の速度強化摩擦則の時定数を用いて、GNSS時系列の再現を試みた。Muto et al. (2019Sci. Adv.)で得られた、速度強化摩擦特性(速度依存性aσ)およびべき乗応力指数(n =3)を用いて、それぞれの時間依存性を含んだ関数近似を行った。これによると、Tobita (2016) による従来のモデルよりも、より詳細にGNSS時系列を再現できる様になった。 2)短波長不均質地殻変動から推定する地下のレオロジー不均質 火山直下に存在する低粘性体の変形に起因する火山周辺での局所的変形のモデル化を行った。まず余効変動の短波長不均質構造を抽出することで、火山フロント周辺での局所的な収縮変形領域を明らかにした。これらはいずれも第4紀火山の周辺のみに現れており、火山帯直下の粘性構造を反映していると考えられる。そこで、既存の東北南部の余効変動モデル((Dhar et al., 2022GJI)を青森まで拡張し、火山直下に様々な形状・粘性率を持つ低粘性体を配置することで、観測された短波長不均質構造との比較を行った。モデルと観測との比較から、各火山体の粘性構造を推定することに成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に予定していた地震活動解析には着手できなかったものの、火山帯直下の短波長不均質地殻変動(歪不均質)を抽出し、これを説明する粘性構造をモデルによって歪不均質を再現することに成功した。これによって、東北沖地震以降に起こっている局所的な地震活動との定量的比較が可能になると期待される。そのため、上記の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、東北沖地震後の陸・海の稠密測地観測データを利用し、余効変動の各変形要因(粘弾性緩和、余効すべり、プレート固着)を詳細に評価し、区分する高精度の不均質レオロジーモデルを構築することを目指す。またそれを使い、東北沖地震後の日本海溝および東北日本弧での地震活動の変化に対する余効変動の影響を評価することを目的としている。 2年目は、初年度に抽出した短波長での不均質地殻変動場と地震活動との相関を明らかにしていく。そのために、東北沖地震後のプレート境界周辺および内陸での地震活動の評価に着手する。Zmapを用いて、地震活動の増減を調べる。これを初年度に明らかにした短波長不均質地殻変動との空間的な関係を調べることで、巨大地震後の島弧海溝系での地震活動に対する余効変動の効果を明らかにしていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)