Project/Area Number |
23K25981
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Project/Area Number (Other) |
23H01285 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 17050:Biogeosciences-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保 麦野 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (10582760)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小金渕 佳江 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10753593)
佐々木 尚子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (50425427)
藤田 祐樹 独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究主幹 (50804126)
高原 光 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 特任教授 (30216775)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,240,000 (Direct Cost: ¥14,800,000、Indirect Cost: ¥4,440,000)
Fiscal Year 2026: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥12,090,000 (Direct Cost: ¥9,300,000、Indirect Cost: ¥2,790,000)
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Keywords | 古生態学 / 更新世 / 最終氷期 / 大型哺乳類 / 糞石 / 古生態 / 古代DNA / 哺乳類 / マイクロウェア / 花粉分析 / 植物珪酸体分析 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、完新世以降の日本列島の動物相成立の鍵となる大型哺乳類の絶滅現象について、更新世から完新世にかけての草食哺乳類の古生態復元を行うことで、環境と生態の変化が絶滅に及ぼした影響を明らかにし、その上で人為的な影響を評価することを目的とする。そのために以下の調査項目を実施する。 ① 更新世から完新世にかけての哺乳類の分布変遷の解明、② 花粉分析結果による哺乳類化石サイトの植生環境の推定、③ 歯牙マイクロウェア分析による哺乳類の食性推定、④ 歯のエナメル質の安定同位体分析による食性と利用環境推定、⑤ 糞石を用いた生成者の古生態復元
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Outline of Annual Research Achievements |
1)歯牙マイクロウェア三次元形状解析による古食性推定:今年度は最新型の共焦点レーザー顕微鏡を導入し、本装置の立ち上げにエフォートを割いた。これまで使っていた機種と相互参照可能なデータを取得するため、同一サンプルを両方の機種で測定し、系統的な機種差を明らかにし、それを補正する方法を考案した。この研究について、投稿論文として現在執筆中である。これ以外に、現生動物のマイクロウェアデータの取得、遊離歯を用いたマイクロウェア創出実験、化石種の食性解明などの研究を推進し、これらについても学会発表を行い、投稿論文の執筆準備を進めている。 2)糞石を用いた古環境推定:糞石が出土した山形県・立谷川の埋没林調査を実施し、新たな糞石サンプルを採取するとともに、年代測定のためのサンプルを取得した。年代測定の結果、既発表値と齟齬のない年代値が得られた。立谷川埋没林の花粉分析による古植生推定結果を投稿論文として発表した。糞石自体の花粉・植物珪酸体分析についても、分析準備を進めている。糞石の形態分析について、現生種の糞の3Dスキャンならびに文献からのデータ取得を進め、大型から小型まで様々な体サイズの反芻類の体サイズと糞の大きさについて関係式を求めた。それを用いて立谷川埋没林の糞石からの生成者の体サイズ推定を行った。その成果は国際学会で発表し、現在論文の執筆準備中である。 3)糞石の古代DNA分析:従来実施報告のあった糞石からのDNA抽出に比べて堆積年代が古いため、より効率よくDNAを抽出するための実験手法の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本プロジェクトで要となる新型の共焦点レーザー顕微鏡について、予定通りに分析系を立ち上げることができ、これを用いた派生的研究がすでに複数本の投稿論文となって投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
マイクロウェア分析については、現生種のデータを引き続き拡充するとともに、更新世~完新世の遺跡出土哺乳類のマイクロウェア分析を実施する。糞石に関わる研究についても、現生種の糞を利用した予備実験などを経て、糞石自体の分析に着手する。
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