The development for graphite domain direction mesurement of carbonaceous hard coating topmost surface via electric direction controlled SERS
Project/Area Number |
23K26022
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Project/Area Number (Other) |
23H01327 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 18040:Machine elements and tribology-related
Basic Section 18030:Design engineering-related
Sections That Are Subject to Joint Review: Basic Section18030:Design engineering-related , Basic Section18040:Machine elements and tribology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野老山 貴行 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20432247)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,500,000 (Direct Cost: ¥15,000,000、Indirect Cost: ¥4,500,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥15,730,000 (Direct Cost: ¥12,100,000、Indirect Cost: ¥3,630,000)
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Keywords | SERS / DLC / トライボロジー / グラファイトドメイン / 摩擦方向 / 表面増強ラマン / 電場方向制御 / 銀ナノ粒子 / ta-CNx / グラファイト |
Outline of Research at the Start |
炭素系硬質膜がなぜ超低摩擦となるのか?という根源的な問いに対し,sp3骨格構造上に形成された極薄sp2構造の存在を明確化し,接触面間に存在するグラファイトドメイン同士がインコメンシュレート(相対する平面に存在する六員環の炭素原子同士が引っかからない面内角度にすべる状態)となることで,超低摩擦を発現していることを世界で初めて実証しようとする試みである.従来用いられてきたラマン分光法は入射電場方向が無方向かつ試料の内部約1 umまで測定光が進入し“摩擦に影響を及ぼす極薄表面”のみを観測できない,方向性を有さない情報しか取得できない問題点を克服するものである.以下に具体的手法を提案する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では炭素系硬質薄膜の摩擦に伴う極表面のグラファイト構造への変化と低摩擦発現がグラファイト構造の向きと厚みに影響を受けているものと考え,極表面のみを測定可能な表面増強ラマン分光法と,入射電場方向を制御可能なラマン分光装置を用いたグラファイトドメインのエッジの方向を明らかにする研究である.シリコン基板上に成膜されたテトラヘドラルタイプのta-CNx膜に対し,真空中及び大気中での摩擦試験を行い,それぞれ異なる摩擦係数(真空中で約0.04,大気中で約0.4)表面を形成した.ラマン分光分析では入射光及び反射光の光路内に電場方向を偏光可能な偏光子を入れ,入射電場方向を0~90°まで回転可能な機構を搭載した.摩擦によりえられた摩耗痕に対し,異なる電場方向でのSERS測定を行った.その結果,グラファイトドメイン方向と摩擦試験方向には関係性が確認され,低摩擦係数が得られた表面ではta-CNx膜表面において摩擦方向と直交する方向へグラファイトエッジのアームチェアエッジが存在していることが示された.一方,大気中摩擦された高摩擦係数を示すta-CNx膜では,摩擦方向に対して40°方向にアームチェアエッジの存在が確認された.また,相手材料表面への炭素原子の移着も確認され,この移着膜へのSERS測定結果から低摩擦を得た際の移着膜ではアームチェアエッジが摩擦進行方向に平行して存在しており,高摩擦表面では進行方向に対して20°及び50-60°で存在していることが示された.以上の結果をまとめると,低摩擦となる両面に存在する炭素原子のグラファイトドメインの方向はエッジが直交する90°方向,重なり合ったエッジ方向が140°となるincommensurate状態であることが示された.一方,高摩擦表面では重なり合うエッジは60°,90-100°であり,commensurate状態が存在していることが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
成膜後のta-CNx膜を用いた異なる摩擦係数表面作製が順調に終了したことや,電場方向制御のための偏向子の作成と予備実験が予想よりもはるかに早く順調に進行したことにより,初年度の研究計画よりも早くデータ取得することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
同じ成膜炉を用いて作製された別々の成膜試験片の中で,なぜ低摩擦化する膜とそうでない膜が存在するのかを明確にするため,膜内の深さ方向におけるグラファイトドメインの方向を明らかにしていく.膜の内部を測定可能とするカロテスタ(現有設備)研磨加工を予め施した摩耗痕に対し入射電場方向制御SERS測定を実施し,成膜途中の段階において,膜内に存在するグラファイトドメインの方向を明らかにする.この測定により,膜の極表面から深さ方向にグラファイトドメインの向きを明らかにしていく.
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)