Project/Area Number |
23K26038
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Project/Area Number (Other) |
23H01343 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 19010:Fluid engineering-related
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
武藤 真和 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30840615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 和也 日本工業大学, 基幹工学部, 助教 (00849474)
中村 匡徳 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20448046)
玉野 真司 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40345947)
上乃 聖 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90964007)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,520,000 (Direct Cost: ¥10,400,000、Indirect Cost: ¥3,120,000)
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Keywords | 血行力学 / 偏光計測 / 流体計測 / 圧力計測 / 可視化技術 / 流体構造連成問題 / 複屈折 / 光弾性 / 機械学習 |
Outline of Research at the Start |
高速光弾性法 (研究代表者の開発技術) と超音波ドップラ法の複合計測を実現し,脳動脈瘤破裂の原因究明に不可欠な血液とそれに起因する血管壁の応力集中部の実験的可視化を達成する.これまでに構築した高速光弾性法の学術基盤 (科学研究費助成事業(若手研究): 20K14646) を基に,血流速と血管壁応力の相互作用を明らかにする機械学習モデルを構築することで,臨床応用を目指した応力集中部のその場計測を実現する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,高速度光弾性法 (研究代表者の開発技術) と超音波ドップラ法の複合計測を実現し,脳動脈瘤破裂の原因究明に不可欠な血液とそれに起因する血管壁の応力集中部の実験的可視化を達成することを目的とする.また,これまでに構築した学術基盤を基に,血流速と血管壁応力の相互作用を明らかにする機械学習モデルを構築することで,臨床応用を目指した応力集中部のその場計測を実現する. 研究目的の達成に向けて,2023年度では,模擬血液と模擬血管の応力相互作用を考慮した機械学習モデル「血液-血管壁応力相互作用モデル」を構築し,また,模擬血管内を流れる模擬血液の流速分布を超音波診断装置により可視化した. 前者については,まず,実血管の弾性を模擬した高分子ゲル製の模擬血管と,実血液のせん断粘度特性を模擬した液体高分子製の模擬血液を作製した.次に,高速度光弾性法により模擬血液と模擬血管の複屈折分布の計測データを大量に取得し,それら計測データを学習データとして用いることで,模擬血液の複屈折分布を予測できる機械学習モデルの構築に成功した. 後者については,上述の機械学習モデルをさらに発展させ,超音波ドップラ法により取得した血流速の計測データから血液と血管壁の応力分布を明らかにする機械学習モデル「血流速-応力相互作用モデル」の構築を最終目標としている.そこで2023年度は,超音波ドップラ法を用いて,模擬血管内を流れる模擬血液の流速分布を可視化した.また,超音波ドップラ法の精度検証に向けて,模擬血液の流速分布をPIV計測するシステムを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的の達成に向けて,下記2点の研究項目を実施した.下記の実験では,実血管の弾性を模擬した高分子ゲル製の模擬血管と,実血液のせん断粘度特性を模擬した液体高分子製の模擬血液を用いた. 1点目は,模擬血管の複屈折分布計測データから模擬血液の複屈折分布を予測する機械学習モデル「血液-血管壁応力相互作用モデル」を構築した.機械学習の予測精度の向上に必要となる流量と圧力の計測データの取得に向けて,既存の計測システムに流速センサと圧力センサを接続した.この複合計測システムにより,模擬血液の脈動流において複屈折場と流量の同期計測を達成した(武藤,小林,可視化情報学会誌,2023).異なる流量条件下における模擬血管と模擬血液の複屈折画像 12000枚を用いて機械学習モデルを構築した.機械学習により予測された模擬血液の位相差分布の空間強度分布は,実験結果のそれと良い一致を示した(武藤ら,日本流体力学会年会,2023). 2点目は,実際の臨床現場で使用される超音波診断装置(Aplio a CUS-AA00,キャノンメディカル社製)を新たに導入し,超音波ドップラ法により模擬血管内を流れる模擬血液の流速分布を可視化した.これにより,高速度光弾性法で用いる模擬血管と模擬血液の音響特性が超音波ドップラ法の計測結果に支障がないことを確認した.また,超音波ドップラ法の精度検証に向けて,模擬血管内を流れる模擬血液のPIV計測システムを構築し,模擬血液の流速分布を取得した(梅澤,武藤ら,日本機械学会東海支部,2023).本検証では,当初は数値解析結果との比較を予定していたが,非ニュートン液体のせん断粘度特性を考慮した流速分布データの取得では数値解析よりも実験計測の方がより正確な結果であると判断し,PIV計測に変更した. 以上より,現在までの本研究の進捗状況はおおむね順調に進展していると評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
申請時計画通りに実施する予定である.まず,模擬血液の流量を変化させた場合において,超音波ドップラ法と高速度光弾性法の複合計測システムを活用して,模擬血液の流速分布と複屈折場,模擬血管の複屈折場についての大量のデータを繰り返し計測により取得する.次に,これら計測データをもとに,模擬血管の複屈折場を入力データとして,実際の血液の流速分布と流体応力場 (複屈折場) の可視化結果を出力できる機械学習モデルを構築する.機械学習モデルの精度検証については,模擬血液の複屈折場の光弾性計測データや流速分布のPIV計測データを用いる. 成果は,日本流体力学会年会,可視化情報シンポジウム,International Conference of the Theoretical and Applied Mechanics (ICTAM 2024) などの国内外の学会において発表を予定している.また,査読付き国際誌であるPhysics of Fluids誌またはScientific reports誌などの論文公表を予定している.
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