Project/Area Number |
23K26115
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Project/Area Number (Other) |
23H01420 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21030:Measurement engineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
阪本 卓也 京都大学, 工学研究科, 教授 (30432412)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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Keywords | 生体信号 / 非接触計測 / アレー信号処理 / レーダ / 数理モデル / アレー / 信号処理 |
Outline of Research at the Start |
従来のワイヤレス人体センシングは、ハードウェアの性能によって空間分解能が制約されるため、体動などを伴う複数人体・複数部位からの反射波の干渉により計測精度が低下し、実環境での利用が阻まれていた。本研究では、計測対象である人体の事前情報を取り入れたアプローチにより、従来のレーダ計測における分解能限界を打破する人体センシング技術を実現する。具体的には、皮膚変位の数理モデルを確立し、数理モデルによる多人数・多部位における呼吸・心拍の高精度計測法を開発する。新たに導入する数理モデルを鍵として、実環境における呼吸・心拍・血圧の高精度ワイヤレス計測を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
電波により生体信号を非接触計測できるワイヤレス人体センシングが注目されているが、こうしたセンシング技術を実環境へ応用するためには、多人数の同時計測法、多部位の同時計測による高精度化が重要となる。しかし、これまでのワイヤレス人体センシングでは、レーダ装置のハードウェアに特有の空間分解能の限界により性能が制約されていた。 そこで本年度は、研究室に整備済みのアレーレーダ実験システムを拡張するため、新たにレーダモジュールを追加し、本研究に必要な実験系を整備した。複数の送信素子と受信素子をそれぞれ有する多入力多出力レーダを用い、複数レーダで構成されるシステムに適したビーム形状をアレー信号処理により形成し、多人数の多部位を同時に計測するために必要なシステムを整備した。 次に、計16台のレーザ変位計を用いて人体皮膚表面の変位計測を行い、全身の皮膚変位の数理モデルについて検討した。複数部位での皮膚変位波形間の関係を明らかにするため、センサを同期させてデータ取得し、実験を進めた。続いて、得られた皮膚変位波形の時間領域および周波数領域の特徴を求めた。 被験者が自然に呼吸をしている状態の皮膚変位データを用いて呼吸変位モデルを求めた。その際、脈波変位モデルの知見を活用して脈波成分を抑圧した。変位波形間の関係を同定し、特徴量を用いた数理モデルを提案した。なお、同定に用いるモデルは、線形および非線形の回帰を組み合わせて構成した。同手法を応用し、被験者の体の向きを推定する手法も開発し、従来法よりも高い精度を達成できることを定量的に示した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画どおり、複数の被験者に対してレーダおよびレーザ変位計による計測を行い、呼吸に伴う体表面の変位波形を詳細に計測するとともに特徴量をもとにした数理モデリングを行った。また、体の向きとレーダの視線方向のなす角が特徴量に与える影響を詳細に検討し、特徴量を用いた体方位推定も可能であることを示すことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
提案した数理モデルを応用し、レーダ画像化の空間分解能を向上する手法を開発する予定である。ミリ波2次元アレーレーダを用いた計測を実施し、3~10箇所の部位の同時計測技術を開発する。従来のレーダ技術により、距離・方位角・仰角それぞれによる信号分離を行い、大まかな反射点特定のためのイメージングを行い、次に、数理モデルに基づく信号分離法を多部位へ拡張する。また、空間分解能を向上する手法を開発し、これらの部位間の相対位置を用いて対象者の姿勢を推定する。続いて、多人数の対象者に対し、反射点をクラスタリング法により特定する。さらに、複数レーダのデータ統合により、多人数が密集した場合の遮蔽を解決する。
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