Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
超伝導現象を活用した単一光子検出器(SPD)は、検出効率/検出精度/検出速度など多くの点で既存の半導体SPDを凌駕するため、量子暗号通信などにおけるキーデバイスとして期待されている。しかし超伝導SPDは、超伝導転移温度以下でしか機能しない。加えて薄膜化、微細加工によって転移温度が劣化するため、現行検出器の動作温度は極低温にとどまり、その超性能を活用することが困難である。以上を受け、鉄系高温超伝導体NdFeAs(O,H)に注目する。本系は50 Kを超える転移温度を示すだけでなく、他の超伝導体と比べて高い微細加工耐性を有する。本系の高品位極薄膜の作製と極微細化を実現し高温動作超伝導SPDを目指す。