Project/Area Number |
23K26172
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Project/Area Number (Other) |
23H01478 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 21060:Electron device and electronic equipment-related
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
小林 大輔 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 准教授 (90415894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧野 高紘 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子技術基盤研究所 量子機能創製研究センター, 主幹研究員 (80549668)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 品質管理 / 機器・人間の信頼性 / 低酸素社会 / 放射線 / 量子ビーム産業応用 |
Outline of Research at the Start |
我々の生活に欠かせない半導体は放射線に脆弱で「ソフトエラー」と呼ばれる誤動作を起こす。現在、半導体のソフトエラー信頼性を評価するには、地上用であれ宇宙用であれ、加速器を使って放射線を当てる必要がある。ソフトエラーは放射線によって起きる以上、当てることは本質的で避けられないのかもしれないが、加速器実験は大がかりで機会が限られており、できることなら避けたい。本研究ではこの課題の克服に挑む。応募者らがこれまでの科研費の研究で開発した「ソフトエラー信頼性方程式」を頼りに、放射線を当てずにソフトエラー信頼性を言い当てることを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は研究1年目にあたる。実験の準備を進めながら理解を深めた。査読付き学会誌論文としての発表は間に合わなかったが国際会議招待講演やレビュー記事などの形で発表した。詳しくは次の通り。まず、半導体シミュレーターを用いて計算ツールを作製した。このツールは単体トランジスタの振る舞いを仮想空間で計算するものである。特徴は、放射線が当たった時の振る舞いと電気的な入力に対する振る舞いの両方を同じ体系で計算できる点にある。これは条件をそろえて比較するための工夫である。この計算ツールを使って、まず放射線に対する振る舞いを決める寄生バイポーラ増幅効果を計算した。そして、電気的にそれを予測できるか検討を開始した(この検討は継続中である)。検討の中で温度条件から得られる情報が多いことが示唆された。そこで、次年度以降の実験に備えて半導体プローバーにヒーターステージを導入した。また、放射線が当たった時の振る舞いを今後実測するために高周波チップキャリアなどの実験器材を用意した。こういった準備と並行して、理論的な研究を進めた。まず、この研究の鍵であるソフトエラー信頼性方程式について研究を進めた。地上と宇宙のソフトエラーを同じ方程式で記述できる可能性があることを国際会議で紹介した。この内容についてさらに詳しく研究を進めて、それらをまとめた論文の執筆を開始した。また、研究背景について前年度日本語で発表したものを英文化してレビュー記事として発表した。さらに、近年の情報化社会の課題として指摘されているITのサステナビリティについてソフトエラーがどう影響しているか検討し一般雑誌で紹介した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
放射線が当たった時の振る舞いと電気的な入力に対する振る舞いの両方を同じ体系で計算できる計算ツールの開発を終えることができた。また、実験に必要な器材の準備も順調に進んでいる。査読付き学会誌論文の発表には至っていないが、国際会議発表等はできている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画を変更する理由や、研究を遂行する上での問題点は今のところ見当たらない。作製した計算ツールを用いて単体トランジスタの内部で起きている物理を理解しながら電気的な予測可能性を探り、導入した実験器材を用いて実験してその可能性の実証を目指す。
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