Project/Area Number |
23K26183
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Project/Area Number (Other) |
23H01489 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22020:Structure engineering and earthquake engineering-related
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
藤野 陽三 横浜国立大学, 総合学術高等研究院, 名誉教授 (20111560)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 宏一 横浜国立大学, 総合学術高等研究院, 非常勤講師 (80157122)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,970,000 (Direct Cost: ¥6,900,000、Indirect Cost: ¥2,070,000)
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Keywords | 構造工学 / 地震工学 |
Outline of Research at the Start |
RC構造を対象に,前川宏一(研究分担者)らが開発した3次元COM3Dにより立体ラーメン橋脚群の地震RC立体ラーメン高架橋脚における鋼板巻立等の耐震補強が全体構造系の挙動に及ぼす影響を様々な事例解析を通じて明らかにし,また,3次元的振動が顕著な都市内高速高架橋曲線部桁を支持するRCラーメン橋脚を対象に耐震補強の効果を2,3の解析事例から明らかにし,耐震補強設計での留意事項を整理し提示する.
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年3月16日の福島県沖地震では,1970年代に建設された東北新幹線において車両が脱線するとともに,耐震補強済みのRCラーメン高架橋等に数多くの損傷が生じた.損傷は多くの高架橋で大きなものではなかったが,新幹線走行の安全性を脅かすレベルであり,耐震補強が済んでいる,しかし,経年劣化も進んでいる高架橋において発生した損傷の原因を地震入力レベルとの関係において具体的に考究するのが本課題の目的である.2023年度は,損傷レベルが比較的大きかった小坂高架橋を対象に,前川宏一(研究分担者)らが開発した3次元COM3Dにより数値解析的検討を行った. 小坂橋は,4本柱の2層立体RCラーメン(高さ約15m,幅10mあまり,4本角柱1.4mx1.4m)2体により,スパン40mのRC桁を支える構造であり,8本のRC柱の上半分(上層フレーム)は鋼板接着による耐震補強がなされている.地震により,低層フレームの何本かのRC柱に損傷が発生していた.せん断による損傷も認められた.東京側の支柱と仙台側のRC柱の損傷にも有意な差があり,同じフレームの中の4本のRC柱にも損傷の違いがみられた. DeCOM3の計算ソフトを用いて,小坂橋のFEMモデルを作成した.損傷のでていた部分はひび割れを考慮した非線形要素とした.なお,この高架橋は完成してから50年経過しており,砂利化を考慮したモデルも入れた.なお,今回は基礎や地盤との連成効果は無視している.地震動入力は,近くの気象庁強震計で計測された最大加速度約800ガルの水平2方向の地震動を用いた. 砂利化を考慮しない非線形応答解析による損傷が極めて小さかったが,砂利化を考慮した解析による損傷レベルは実被害のレベルに近く,砂利化が耐震性に大きく影響していることが明らかとなった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
解析のためのデータ作成に予想以上の時間を要し,予定より少し遅れていたが,その遅れは取り戻しつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
今後の検討 小坂橋の4本支柱2層フレームの地震応答解析では,砂利化を考慮した非線形地震応答解析が実際の被害レベルと整合的であることを示すことができたが,被害の空間分布など細かい点ではまた詰めるべきことが多々ある.今後,解析モデルの中に,基礎と地盤との相互作用を考慮できるように拡張し,地盤の情報を取り込み,損傷をより忠実に再現できるモデルの開発に務める. 2022年の福島県沖地震では耐震補強がなされていた,一般の新幹線RCラーメン高架損にも損傷が出ており,それを対象とした,小坂橋と同様な解析を行い,被害が説明できるようにする.また,鋼板巻き立てによる耐震補強の影響についても検討する
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