Developing a virtual experimental environment for planned inundation to optimize watershed flood control and its application to population declining areas facing their own unique sets of challenges
Project/Area Number |
23K26202
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Project/Area Number (Other) |
23H01508 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
横尾 善之 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (90398503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
風間 聡 東北大学, 工学研究科, 教授 (50272018)
佐山 敬洋 京都大学, 防災研究所, 教授 (70402930)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,240,000 (Direct Cost: ¥4,800,000、Indirect Cost: ¥1,440,000)
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Keywords | 降雨流出氾濫モデル / 越流堤 / 排水樋門 / 東北地方 / 一級河川 / 堤防 / 霞堤 / 人口 / 社会基盤整備 / 流水型遊水地 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,まず流域内の従来の治水施設の機能を表現できる最新鋭の降雨流出氾濫モデル に計画的氾濫の効果の評価に必要な越流堤と排水樋門の機能を付加して機能強化する.次に,このモデルを課題先進地域に位置する阿武隈川・最上川・雄物川の各流域に適用し,流域全体への計画的氾濫の効果を評価してそれらの類似性と多様性の発現要因を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、共同研究者の佐山が開発した降雨流出氾濫(Rainfall-Runoff-Inundation: RRI)モデル(Sayama et al., 2012)を改良して、河道沿いの堤防の高さを任意の場所と時間で変化させることができるようにした。これにより、計算機上で自由に越流堤・排水樋門・霞堤を設置して、計画的氾濫のモデリングと数値実験が可能となった。改良したRRIモデルを阿武隈川流域に適用し、盆地最下流端において河川堤防を1~5 kmの区間にわたって撤去することにより計画的氾濫を発生させる数値実験を行った結果、出水時の最高水位を最大6%程度まで低下させることができることが分かった。また、盆地最下流端の堤防を撤去することで発生する無堤区間は出水後に氾濫原と河道の高低差を利用して氾濫水を戻す排水樋門として動作させることができることが分かった。さらに、阿武隈川の上流から下流に向かって3ヶ所の盆地最下流端の堤防に上述の無堤区間を配置することよって計画的氾濫が出水時の最高水位に与える影響を推計した。その結果、最高水位を最大8%程度低下させることができることが分かった。 また、人口減少が進む「課題先進地域」における流域治水のあり方を検討するため、人口減少に伴う土地利用および河道条件変化が河川の流量変動に与える影響を調べた。その結果、人口減少に伴う人工的土地利用の減少と森林の増加によって年最大流量が最大1.0%減少し、渇水流量が最大6.6%増加することが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度は、降雨流出氾濫モデルに越流堤と排水樋門のサブモデルを追加することによって改良することを第1の目標としていた。研究代表者は共同研究者と協力することで、予定通りこのモデル改良を完了することができた。 その一方で、このモデルの改良に時間がかかったため、流域治水のあり方に関する共同研究者との意見交換は行ったものの、2023年度の第2の目標としていた阿武隈川流域の流域治水の現実選択肢を提示するには至らなかった。しかし、これは2024年度に予定している遊水地サブモデルの追加を待ってから取り組んだ方が、より現実的な流域治水の選択肢を示せる可能性があるため、現段階ではまだ取り組まない方が研究全体としては効率的に進められるものと考えている。 以上より、現在までの進捗状況は概ね順調であると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、研究は全体として概ね順調に進捗しているため、次年度は当初の予定通り、降雨流出氾濫モデルに遊水地サブモデルを追加することを次年度前半の予定としている。次年度の後半には実際に改良した降雨流出氾濫モデルを利用して、阿武隈川流域および最上川流域における流域治水の現実的選択肢の提示を目指す予定である。 また、共同研究者と本研究に関する議論を重ねることにより、人口減少や高齢化が進んだ「課題先進地域」における流域治水を考える本研究独自の視点を提供することを目指す予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(13 results)