Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
ダム堆砂の解決策として土砂バイパストンネルがあるが,トンネル内を高速で流下する土砂に伴うコンクリート底面の摩耗損傷問題が水工学上の課題として残されている.天竜川水系小渋ダムでは令和2年7月に大規模な損傷が発生し,トンネル運用を停止して改修工事が実施された.現状の摩耗対策は,高強度コンクリートで底面を保護する方法が採用されている.これに対して,桟粗度を一定間隔で設置し,その間に流下してくる土砂を捕捉することで底面を保護する「セルフライニング」手法があるが,これまでに実用には至っていない.本研究では,この「セルフライニング」による摩耗対策手法を水理模型実験により土砂水理学の観点から再評価する.