Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
水環境中の糞便汚染源の解析は,影響の大きな汚染源を特定して適切な負荷低減対策を講じ,水の微生物学的安全性を保障する上で重要となる。2022年4月に水質環境基準の衛生指標微生物が大腸菌群数から大腸菌数へと変更されたが,大腸菌の検出に基づくのみでは汚染源である宿主を同定することはできない。本研究では,糞便汚染源となり得る試料(下水や畜産排水,動物糞便等)中で優占的かつ特異的に存在するウイルスやファージ,細菌を「微生物遺伝子マーカー」として利用することで,水環境中の糞便汚染の寄与実態を可視化する手法を開発すると共に,ヒトへの水系感染症リスクを評価することを目的とする。