Project/Area Number |
23K26241
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Project/Area Number (Other) |
23H01547 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 22060:Environmental systems for civil engineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
浅田 安廣 京都大学, 工学研究科, 准教授 (60610524)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 晴代 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 主任研究員 (20722672)
對馬 育夫 国立研究開発法人土木研究所, 土木研究所(つくば中央研究所), 主任研究員 (50462487)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
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Keywords | 藍藻類 / カビ臭 / 遺伝子検査 / 顕微鏡観察 / 監視技術 |
Outline of Research at the Start |
長年問題となってる水道での藍藻類が産生するカビ臭による異臭味問題について、その対策の一つとして水源監視が挙げられる。本研究テーマ では、より正確にカビ臭産生藍藻類を監視可能とするために、その特徴を形態ならびに遺伝子情報の観点から明らかにし、近年発展している自動画像判別や次世代シーケンサーによるDNA配列情報取得技術と組み合わせることで、カビ臭産生藍藻類の次世代監視技術としての可能性を追 求する。
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Outline of Annual Research Achievements |
多様な単離株作成を目的として、様々な水源でのカビ臭産生藍藻類の調査を行った。その中で新たにカビ臭発生が問題となる湖沼に流入する河川について、カビ臭産生藍藻類の発生源の調査を実施した。ここではカビ臭原因物質濃度とqPCRによるカビ臭産生藍藻類の簡易同定を行い、カビ臭産生藍藻類とその原因種の発生源を明らかにした。また同時に、日本の数カ所の水源でカビ臭産生藍藻類、非産生藍藻類を単離し、単離株を作製した。単離株については、Dolichospermum属を中心に、計測データ、自家蛍光データなどの形態情報について取りまとめた。 続いて、画像診断に向けて、Dolichosperumum属に含まれる単離培養された12種類について、それぞれ約600枚ずつ顕微鏡画像を取得し、Residual Networksモデルを用い画像を学習させ画像自動分類を試みた。2択による判別を行った結果、同属異種では、判別率がほぼ100%だった場合もあった。一方、同種異タイプでは、判別率が50%程になる場合が多く、最大でも72%であり、今後の課題が抽出できた。 最後に、Dolichosperumum属に含まれる単離培養された12種類について、全ゲノムの配列取得を試みた。藻類に対する付着細菌については、可能な限り洗浄を行うことで、染色体に関するゲノム配列の取得への影響を低減させた。しかし付着細菌は完全に除去できないことから、プラスミドに関するゲノム配列については取得できなかった。その一方で、12種類中、11種類で染色体に関するゲノム配列を取得でき、系統分析等が可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、多様な単離株作成を目的として、様々な水源でのカビ臭産生藍藻類の調査を行っており、新たにカビ臭産生藍藻類、非産生藍藻類を単離し、単離株を取得している。単離株については、様々な種の単離株を保有できていることから、今後の解析に向けて十分な株を取得できたと言える。 続いて、まずDolichosperumum属に含まれる単離培養された12種類を用いて、現状の成果と課題について整理し、今後進めていく上での重要点を抽出できたことから、十分な成果を得られている。また、付着細菌を多く含むDolichosperumum属を用いることで、全ゲノムの配列取得に対する問題点とその対応について整理ができており、系統分析が可能である11種類の染色体に関するゲノム配列を取得できたことから、十分な成果を得られている。 このように、カビ臭産生藻類と非産生藍藻類での判断において、形態の類似性から判断が困難であるDolichosperumum属を用いることで、画像診断、全ゲノム解析に関する情報取得のための方法論の構築と課題抽出ができたことから、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
カビ臭産生藍藻類と非産生藍藻類での判断において、形態の類似性から判断が困難であるDolichosperumum属について、画像診断、全ゲノム解析に関する情報取得のための方法論の構築と課題抽出ができた。 今後は、様々な藍藻類について画像診断、全ゲノム解析に関する情報取得を行う。そして、これらの情報に基づき、カビ臭産生藍藻類の判定手法を検討し、実試料での監視方法について整理を行っていく予定である。
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