| Project/Area Number |
23K26246
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| Project/Area Number (Other) |
23H01552 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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| Research Institution | Yasuda Women's University (2024) Hiroshima University (2023) |
Principal Investigator |
大久保 孝昭 安田女子大学, 理工学部, 教授 (60185220)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 拓郎 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (00335225)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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| Keywords | 剥離 / 剥落 / 打音検査 / モニタリング / 予防保全 / 建築外壁仕上げ材 / 検査 / はく落 |
| Outline of Research at the Start |
建築物の予防保全は,「小さな劣化や欠陥が蓄積し,ある時に深刻な不具合が生じることを防止するための備え」を基本としており,人間の健 康同様,極めて重要な技術と言える。本研究では,主として鉄筋コンクリート建築物および木造建築物を対象として,「躯体保護と美観確保と いう重要な役割を有する建築外壁仕上げ材」について,「もし剥落が生じれば第三者被害を招いてしまう」という危険性に対する予防保全技術 に的を絞り,「明確な目的を持った検査・診断」および「実構造物への適用性を優先した点検技術」の2点を重視した要素技術の開発をおこなう。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,「躯体保護と美観確保という重要な役割を有する建築外壁仕上げ材」について,「もし剥落が生じれば第三者被害を招いてしまう」という危険性に対する予防保全技術に的を絞り,「明確な目的を持った検査・診断」および「実構造物への適用性を優先した点検技術」の2点を確立することを目的として,要素技術の開発をおこなっている。 2024年度までに,「打診音解析による診断の高度化」および「光ファイバFBGによるはく離検知」に関して実験検討を行った。2024年度は打診検査について,検査者の技能として絶対音感を有する検査者による評価の予備的な実験を実施した。併せて2023年度に実施した3次元振動台を用いた模擬地震動による建築仕上げ材のはく離発生実験の結果について部材内部のひずみ差分布から仕上げ材のはく離を検知する技術について解析検討を行った。 木質系材料のはく離・はく落の主要因である木材内部の含水率について,スギ材の材料長さ・密度・樹種の違いによる内部含水率の変化と膨潤収縮の関係を検討した。併せて,木質系穴あきボードの含水率を変化させて、金属系下地との接着一体性の検討を行った。試験体の含水率は12.0%、27.6%および59.8%の3種類とし,試験方法としては、金属骨組み模型に試験体四隅を弾性接着材で張り付けて、振動台による繰返し振動試験を実施した。剥離発生の評価は、基本的に目視観察と触診としたが、繰返し振動実験時の加速度波形、FFTの経時変化(ウェブレット変換)および試験体上下の相関変形で評価する手法の確立も目指して検討を行った。その結果,木質系パネルを仕上げ材料として使用する際には、できる限り乾燥した状態に保つことが剥離防止に有効であることが明らかにした。また、材料試験レベルにおいて、剥離発生の評価手法としては、試験体上下の層間変形の経時変化が特に有効であることを提案した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は最終的には建築外壁の予防保全技術の体系化を目指すものであるが,一度にすべての劣化事象を対象とすることは困難であるため,外壁仕上げ材の剥落および外壁パネルの脱落に関する予防保全技術に的を絞って研究開発を実施することとし,2024年度までに,中規模地震後のはく離検査の必要性を提案し,3次元振動台による木質系パネルおよびRC壁面のタイル張り仕上げの剥離・剥落に関する実験を行い,ひずみ計測法による剥離発生検知技術について検討を行なった。また打音検査の高度化に関しては,打音の周波数解析,音圧解析により,健全部の打診音に対する差分から剥離発生を判定する手法の合理性を明らかにした。また,木質系材料についてもはく落に影響を与える材料内部の含水率計測手法を提案し,振動台を用いた繰返し実験からパネルの含水率が剥離発生に及ぼす影響を検討し,材料実験レベルにおいて剥離発生を確認する評価法の提案を行った。これらの成果は当初予定した研究計画に沿っており,本課題は順調に進んでいると判断している。
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| Strategy for Future Research Activity |
2024年度までの研究成果から,「中規模地震後のはく離診断技術」に関しては壁面内部のひずみ差のモニタリングから診断を行う見通しを得ている。近年,国土交通省が検査手法として告示で示した「ドローンを用いた検査」の研究開発動向を鑑みると今後早急に検討すべき予防保全技術として,「打診検査における打音の自動解析手法」の確立が急務である。そこで最終年度はRC造建築物に関しては,はく離・はく落による予防保全技術として,「打音検査の高度化」を中心に実施する。これまで,健全部に対する周波数,減衰率あるいは音圧などを検討し,どの物性値で評価することが最善かを検討してきた。現在,研究代表者が所属する女子大学では,絶対音感を有する学生が比較的多いため,人間が診断する剥離診断と周波数解析による診断の相違を検討することにより,AIによる剥離診断の基礎を導きたいと考えている。この検討には2023年度に実施した京都市内におけるタイル剥離の模擬試験体を活用する予定である。 最終的に本課題では,「実際の建築物に適用しやすい技術であること」を念頭におき,最終的に外壁の剥落防止の予防保全を実施するための具体的な点検技術を纏めて提案する。
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