Project/Area Number |
23K26254
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Project/Area Number (Other) |
23H01560 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23010:Building structures and materials-related
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Research Institution | Building Research Institute (2024) National Institute for Land and Infrastructure Management (2023) |
Principal Investigator |
秋山 信彦 国立研究開発法人建築研究所, 材料研究グループ, 主任研究員 (20806054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 滋史 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 講師 (20769806)
山崎 義弘 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (70644425)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,070,000 (Direct Cost: ¥13,900,000、Indirect Cost: ¥4,170,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
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Keywords | 木質構造 / 木造ラーメン / 中高層木造 / 柱梁接合部 / せん断破壊 |
Outline of Research at the Start |
脱炭素社会の実現のため、建築分野では中高層建築物の木造化の促進が社会的なテーマとなっていることを受けて、これまで想定されていない大型部材や高性能接合部を用いた構造設計技術の整備が求められている。本研究では、木造の柱梁接合部を対象として、代表的な接合機構や接合部形状に応じて異なるせん断応力度分布の影響と部材の大型化に応じたせん断強度に対する寸法効果の影響を考慮できるせん断耐力評価手法を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、木質ラーメン構造の終局時までの性能を設計で担保できるようにするために重要な課題である柱梁接合部のせん断耐力の評価法を検討するものである。建築分野では脱炭素社会の実現のために木材利用促進がテーマとなっており、木造化率の低い大型建築物に対する大型部材や高性能接合部を用いた構造設計技術を整備しその普及に貢献するものである。木質ラーメン構造の柱梁接合部のせん断破壊は、そのメカニズムが未解明のため、接合部内の応力度分布と破壊条件、それらに対応する材料強度を明らかにすることを目的としている。 R5年度は、木質構造において代表的な応力伝達機構に応じて大別した3つの接合形式(軸抵抗型:全長定着タイプ、軸抵抗型:端部定着タイプ、せん断抵抗型)に対応するラグスクリューボルト接合、引きボルト接合、鋼板添え板ビス接合を用いた十字形集成材接合部に対して逆対称曲げ実験を行い、柱梁接合部内のせん断応力度、およびせん断強度の把握を行った。また、せん断面積を変数とした曲げ方式による実大せん断実験を実施して、せん断強度とせん断負担面積の対応を調べた。その結果、せん断抵抗型は繊維直交方向成分の伝達分からせん断強度が推定できることや推定されるせん断強度は繊維直交方向の圧縮ひずみの影響を受けることなどの示唆を得た。更に、FEM解析を実施して接合部内のせん断応力度について実験結果と比較し、概ね良い適合性を示すことを得た。これらの結果より、今後必要となる材料試験やその結果を用いた評価法構築の見通しをたてることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
R5年度に計画していた3つの接合形式を対象とした実大曲げ実験、せん断面積を変数とした曲げ方式によるせん断実験、FEM解析を実施し、当初の予定通りにせん断応力度やせん断強度の実態値やせん断面積との関係を把握できた。R6年度に行うト形やL形といった異なる接合部形状を含めた構造実験や解析の計画が可能となり、せん断応力分布や最大せん断応力度の把握およびせん断負担面積の増大の影響の検討が可能となったため、「概ね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
R6年度は、前年度に得られた十字形接合部実験の結果を踏まえ、最終年度のR7年度に計画しているせん断耐力評価式の構築の検討に用いるための基礎的なデータを得ることを目的として、接合部のアスペクト比を含む接合部形状が異なることによってせん断強度がどのように変化するかを実験的・解析的に検証する。これらとともに次年度に行うせん断耐力評価式の構築を目指した予備的な解析的検討を同時並行的に行って来年度の検討が円滑に進むようにして研究成果の最大化に努める。また、日本建築学会やその他の研究会に積極的に参加し評価法構築に向けた情報収集を行う。
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