Project/Area Number |
23K26255
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Project/Area Number (Other) |
23H01561 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石田 泰之 東北大学, 工学研究科, 助教 (20789515)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 灯 東北大学, 工学研究科, シニア研究員 (00183658)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
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Keywords | ドップラーライダー / 豪雨 / 大気混合 / Breathability / 都市形態 / タイムラプス撮影 / 積乱雲 / LES |
Outline of Research at the Start |
建築・都市計画上の工夫により都市部における積乱雲の発生及び発達を抑制することを目的とし、以下に取り組む。 ①A)ドップラーライダーによる気流計測に基づく都市上空の鉛直方向の変動・混合性状、 B)タイムラプス撮影を併用した積乱雲発達状況の観察、C)物理環境計測に基づく大気安定度、の3種類の計測データに基づき、都市上空における大気性状と、ゲリラ豪雨を発生させ得る積乱雲発達との関係を解明する。 ②都市の形態を系統的に変化させたCFD解析により、都市上空と地表付近の鉛直方向の空気交換能力を表す指標であるBreathability (Breathable: 呼吸しやすさ)指標と都市形態の関係を定式化する。
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Outline of Annual Research Achievements |
1)ドップラーライダーによる都市上空の気流性状計測及びタイムラプス撮影による雲発達の観測:ドップラーライダーを仙台市中心部に設置し、都市上空の大気混合状態を夏季1か月間にわたり計測した。具体的には、最大で高度2kmまで計測可能なドップラーライダーを使用し、瞬間風速の鉛直成分の鉛直分布と、25秒間の平均風速の3成分の鉛直分布を計測した。3成分風速値は都市上空の風向の判別に使用した。同時に、タイムラプス撮影により、雲発達の状況を観測した。計測結果は、天候、大気安定度(気象台における観測結果から推定される安定度)の別で類型化された。2024年度以降も継続して実施する予定であり、この結果を踏まえて類型が更新される。 2)海風進入時の上昇流が大気境界層中の熱輸送に及ぼす影響の数値解析:領域気象モデルWRFによる、宮城県全域を対象とする気象解析を実施し、この結果から、海風が進入する際の海風前線部における強い上昇流が都市上空の顕熱・潜熱輸送に及ぼす影響を分析した。この強い上昇流は地表付近の顕熱及び潜熱を上空へと輸送し、最大で海抜高度約1,000mに及ぶ高さまでの空気を加熱・加湿していることが確認された。雲発生に及ぼす影響については継続的に分析を進めている。 3)都市形態が都市空間の鉛直空気混合に及ぼす影響に関する数値解析の実施準備:2024年度以降に実施予定である数値解析(Large-Eddy Simulation,LES)のための解析条件に関するスタディを実施した。高精度な解を得るため、日本建築学会で発刊しているガイドライン記載の条件を満たしつつ、安定的に解析を実行するための境界条件、計算スキーム、解析格子の設定方法を整理した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前述の通り、2024年度以降に実施予定の数値解析の解析条件に関するスタディを完了させたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
1)ドップラーライダーによる都市上空の気流性状計測及びタイムラプス撮影による雲発達の観測:ドップラーライダー計測及びタイムラプス撮影については、2023年度に大きな問題等は生じなかったことから、2024年度以降も同様に継続実施する。2023年度の結果に基づいて行った類型化作業を、追加計測の結果を含めて再度実施する。 2)都市形態が都市空間の鉛直空気混合に及ぼす影響に関する数値解析:数値解析に関しては、2024年度は、まず、計測結果を踏まえた解析ケースの設定を行う。その上で、2023年度に整備が完了した解析条件を用いたLarge-Eddy Simulationを実施し、都市形態と大気混合の関係に関するケーススタディを進める。特に、大気混合に及ぼす熱拡散の影響を抽出するため、同じ形態の都市に対して等温条件・非等温条件それぞれの解析を実施する。解析結果の分析においては、温湿度や風速といった物理環境値のみならず、顕熱・潜熱の輸送量及び運動量・運動エネルギーの輸送量、鉛直混合の程度を定量的に分析する。鉛直混合の程度は、都市上空と地表付近の空気交換の能力を表す指標であるBreathabilityにより定量評価する。
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