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発災後10年を経過した原発事故被災地における建築環境に影響する放射能汚染調査

Research Project

Project/Area Number 23K26256
Project/Area Number (Other) 23H01562 (2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2023)
Section一般
Review Section Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小林 光  東北大学, 工学研究科, 教授 (90709734)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 野崎 淳夫  東北文化学園大学, 健康社会システム研究科, 教授 (80316447)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
Keywords放射能汚染調査 / 空間線量率調査 / 人工被覆面 / 設備機器 / 原子力発電所事故 / セシウム137 / 深度分布 / 空間線量率
Outline of Research at the Start

本研究は,発災後10年以上経過した福島第一原発事故被災地に残存する放射能汚染による建築空間内の空間線量率への影響を明らかにすることを意図して,放射性セシウム(Cs-137)が残存する地表面で十分に調査されていない種別の調査を行う。また,発災時稼動していた換気・空調設備等の調査を計画する。発災後10年以上経過した今測定することで,ヒビ割れを生じた劣化したアスファルト面等,時間経過と共にCs-137の移行が予想される対象の沈着状況の確認が期待される。換気・空調設備等は,建築設備分野で放射能汚染について十分に把握されていない。これら機器が廃棄される前に調査可能な対象を探索して記録に残すことを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、目標とする原発事故被災地における建築環境に影響する放射能汚染調査に関して、次の3つの調査を計画した(〔調査①〕劣化したヒビ割れのあるアスファルト舗装等人工被覆面のCs-137浸透状況調査、〔調査②〕残存する汚染された換気・空調設備(ファン,フィルタ,ダクト)の汚染状況調査、〔調査③〕簡易調査法の開発を前提とした土壌のCs-137浸透状況調査)。以下に調査①~③について初年度の概要を纏める。
〔調査①〕試料採取及び加工機器に関し、アスファルト、コンクリート等のカットを行う2種のカッターを検討・選定した。調査対象として、福島県大熊町との相談により、旧町有施設にて舗装面の試料採取の許可を得た。試料は舗装面のヒビ割部と、近傍のヒビ無部分でコア抜き試料及びカット試料(アスファルトのみ)を採取した。試料の分析について、ヒビ割れ部へのセシウム137の可視化をイメージングプレートで実施した。当初の予想に反して際立つ沈着が確認されず、方法の適否を含め継続調査する。
〔調査②〕旧町有施設で調査可能な換気装置やダクト等を探すことから着手した。現時点では全熱交換器などフィルタを有する換気設備は1カ所のみで少なく、継続して探索している。この状況を踏まえ、設備交換、フィルタ交換等が行われた後に保管された機器などに範囲を広げて調査を行う。
〔調査③〕土壌中のセシウム深度の経年変化を調査するため、簡易な土壌採取法を検討した。ゴルフコースのグリーンに穿孔を行うホールカッターを模した細径のカッターを製作し、初期的採取試験を実施した。試作機器の性格上、対象と出来る土質が限られるものの、2年目にかけて試行錯誤を進めて土壌中の深度毎の試料採取を予定する。
調査①~③に関連し、屋外から屋内への影響を調査①施設の木造及びRC造建物で実施した。屋内外の空間線量率の断面分布を測定し、建築構造の違いを可視化した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

特に〔調査②〕においては、事前調査を行った施設に目的に合った換気装置が設備されていなかったことで、具体的に調査が開始できていない。発災後一定の時間を経過しており、多くの施設と設備が取り壊しや改修によって調査できない状態になっており、継続して調査対象と出来る施設を探すこととしている。〔調査③〕について、土壌採取器の検討に時間を要したことで、製作が初年度最終盤となった。これを用いた試料採取に不安を残す状態にある。

Strategy for Future Research Activity

調査①~③について、初年度は〔調査①〕については実際に試料採取を行う事が出来ており、工程的には問題ないと判断するものの、その分析は途上である。2年度以降分析を中心に研究を進める。また、より多くの情報を簡易に集める、効率よく成果を上げることを意図した現地測定の方法についても併せて検討を進める。〔調査②〕については、実装された装置ではなくとも、発災時に設置されていた設備が保管されている場合等には調査可能であることから、設備交換、フィルタ交換などが行われた後に廃棄されずに保管されたものが無いか等、2年度以降は範囲を広げて調査を行うことを計画する。調査はダクト表面などのスミヤ(拭き取り)による測定を予定しており、測定対象の探索と並行して、具体的な測定の試行を進める。
〔調査③〕については、土壌採取器の試運用と改善を2年目前半に実施する。その中で、調査出来る土質と不可能な土質などを見極め、これに応じて出来る調査を計画することを意図する。2年目後半には大熊町および福島県内で試料採取及び分析を計画する。

Report

(1 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2024

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 原発事故被災地での浸透性地表面の非破壊的調査によるCs-137 深度分布推定手法の検討2024

    • Author(s)
      小室幹, 大槻謙太郎, 小林光
    • Organizer
      空気調和・衛生工学会東北支部 第13回 学術・技術報告会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] 原発事故による人工被覆面のCs-137沈着深度モデルの検討2024

    • Author(s)
      小林光, 大槻謙太郎, 小室幹
    • Organizer
      2024年度日本建築学会大会(関東)
    • Related Report
      2023 Annual Research Report

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Published: 2023-04-18   Modified: 2024-12-25  

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