Simultaneous multi-variable measurements of velocity and scalar fields for inductive environmental assessment
Project/Area Number |
23K26263
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Project/Area Number (Other) |
23H01569 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
池谷 直樹 九州大学, 総合理工学研究院, 教授 (70628213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WANG WEI 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (20968169)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 速度場 / 濃度場 / 都市キャノピー / 機械学習 / 帰納的手法 / 風洞実験 / 通風換気 / 都市換気 / 濃度計測 / 速度計測 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,都市空間において建物群が影響を及ぼす強風,弱風,物質交換,通風換気などの屋内外の環境評価において,瞬時量から時空間平均量を学習探索により決定するという帰納的評価手法に向けた多変量同時計測手法を確立することを目的とする.環境評価に対する学習問題設定を行うとともに,それに要請される速度・濃度場データを取得するための多変量多点同時計測技術を発展させるため,学習探索に要請される瞬間速度・スカラー濃度の多点同時計測手法の確立,入力量としての瞬時速度・濃度場と教師データとしての時空間平均量取得,瞬時速度・濃度場から時空間平均量を推定する帰納的環境評価手法の提案の三つのサブテーマを実施する
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は,複雑な建物群により形成される都市空間の乱流現象とそれに伴う物質拡散現象に対して,学習探索のための計測技術開発と学習探索問題設定を同時に行いながら,都市域建物群が影響する強風,弱風,物質交換,通風換気などの種々の流体現象を対象として,瞬時量から時空間平均量を学習探索により決定するための多変量同時計測手法を確立することを目的しているものである.初年度は,そのための実験データを取得することを目標として,実験システムの開発と風速データ取得を行なった. 建物群内にある建物周辺の三次元気流計測のための可視化粒子流速測定法(PIV計測手法)を確立した.計測手法自体は異なる研究プロジェクにおいて,すでに開発を行ってきたものであるが,本研究課題に合わせて計測範囲の変更や計測対象の種類などを考慮した計測の最適化を行なった.PIV計測手法は,計測対象面をレーザーシートで照射し,シーディング粒子の散乱光をハイスピードカメラより撮影することで,その軌跡から流速を推定する方法である.このシステムを広域同時計測に拡張し,本課題で導入する光ファイバー光学系を用いて,遮蔽空間にレーザーシート光を導入した.さらに,本システムを二台のカメラを用いたステレオ計測に拡張し,風洞実験により建物群近傍の速度三成分同時計測を実現することを目標とし,三次元ステレオ計測のデモを行った. 加えて,異なる系における風速データの取得の一例として,建物群内建築物の通風換気を対象とした気流場の三次元速度成分計測を行った.建物群内の通風模型に対して,開口部を対象とした速度成分から,乱流成分による寄与を定量化し,非定常換気メカニズムを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の課題として,先に述べた建物群内にある建物周辺の三次元気流計測のための可視化粒子流速測定法の確立のため,システムの光学系全般を見直し,再設計を行った.結果として,レーザーラインジェネレーターによるレーザーシート作成の手続きを簡素化し,実験者によるばらつきを極力少なくすることに成功した.加えて,異なる系における風速データの取得の一例として,建物群内建築物の通風換気を対象とした気流場の三次元速度成分計測を行った.建物群内の通風模型に対して,開口部を対象とした速度成分から,乱流成分による寄与を定量化し,非定常換気メカニズムを分析した. さらに,これらの風速データを帰納的に予測・推定する学習モデルのフレームワークとして,推定モデルの開発に着手した.具体的には,得られた風速データの統計量を用いて,強風や弱風を予測するモデル対して,ディープラーニングモデルを作成した.非常に単純なモデルデザインを行うことを目標として,統計量から強風を予測する,という非常に単純なモデルであっても,精度の良い予測ができることを示した. 加えて,異なる建物配列における屋外換気の評価を目的として,流れ場の検証用データを風洞実験で取得した.熱線流速計を用いた背景データの取得を行った.加えて,これらのデータにより検証した数値解析を実施し,都市換気を定理化するためのスカラーの拡散を数値求解した.これらの情報を今後の機械学習モデルに統合することによって,より精度の良い強風・高濃度事象の予測を試みる.
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Strategy for Future Research Activity |
熱,物質,水蒸気などスカラー量の相似性から,様々なスカラー発生量と周辺速度の関係を明らかにする計測システムを構築することを目指す.申請者らは,過去の研究により近赤外分光法を用いたスカラー計測手法として,濡面からの水蒸気発生量を非接触に計測するシステムを開発しきた.本手法は,放射エネルギーに対する水分子の吸収特性を利用し,対象物の含水量によって異なる近赤外光反射強度から,対象物の蒸発フラックスの空間分布を推定するものである.本システムを高精度化することにより,高周波数での蒸発フラックス非接触計測技術へと発展させることで,速度濃度同時計測の基礎を構築することを目指す.加えて,本システムを初年度に実施した粒子画像可視化計測法と統合することで,建物群周辺の三次元速度成分および建物壁面からのスカラー発生量を同時計測する統合システムに発展させる.蒸発フラックスの時系列変化に対する建物近傍風速の連動性から,ミクロな運動量・スカラー拡散の相似性を検証するとともに,風速場と物質輸送量を同時に計測したデータセットを構築する. また,建物群キャニオン内風速と物質拡散現象同時計測を行う.本課題で導入する高濃度ガスモニターを用いて,キャニオン床面から拡散されたトレーサーガスによるモニタリングを行いつつ,初年度に開発してきた流速計測システムをにより速度場を同時計測する統合システムの開発を目指す. 加えて,機械学習モデルを発展させ,定常モデルから強風や弱風などの低頻度事象の推定を行うモデルとそのフレームワークを提案することを目指す.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)