Project/Area Number |
23K26265
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Project/Area Number (Other) |
23H01571 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 23020:Architectural environment and building equipment-related
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
山本 佳嗣 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (50823738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾方 壮行 東京都立大学, 都市環境学部, 助教 (90778002)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥10,660,000 (Direct Cost: ¥8,200,000、Indirect Cost: ¥2,460,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,710,000 (Direct Cost: ¥6,700,000、Indirect Cost: ¥2,010,000)
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Keywords | 感染症対策 / 室内温湿度 / エアロゾル / 換気 / 室内気流 / 相対湿度 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、COVID-19におけるエアロゾル感染対策の重要性を背景とし、室内温湿度環境が感染性エアロゾル拡散へ与える影響を解明する。また、空調消費エネルギーに配慮した室内温熱環境の至適範囲を明らかにする。 具体的には、1)模擬咳発生装置による様々なエアロゾル発生状況の再現、2)エアロゾル粒径分布・総量変化の高精度な測定、3)3次元PIVによるエアロゾルの拡散速度、拡散半径の把握、4)温湿度影響拡散モデルの開発と室内温湿度の至適範囲の検討の4つの研究項目を進めることにより、感染性エアロゾル拡散に関する室内温湿度影響の解明と感染リスク低減・省エネを両立する空調運用の実現へと繋げる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、COVID-19におけるエアロゾル感染対策の重要性を背景とし、室内温湿度環境が感染性エアロゾル拡散へ与える影響を解明することを目的としている。さらに、感染対策と空調消費エネルギーの両立に配慮した室内温熱環境の至適範囲を明らかにすることを目指している。本年度は、模擬咳発生装置のコンプレッサー圧力、バルブの開放時間を変化させ、粒径分布と放出風速について詳細な基礎データを取得した。データ取得においては、小型チャンバーを用いて発生したエアロゾルを捕集し、OPS(Optical Particle Sizer)などの高精度な微粒径分布計測器を用いて粒径分布を測定した。これらのデータを既往研究調査における人の咳・くしゃみ・会話時のエアロゾル発生データと比較し、実験条件を整理した。 模擬咳発生装置の改良に関しては、バルブの開放をタイマー制御に改良し、一定の間隔で連続的に開放することにより会話時・歌唱時のエアロゾル発生条件を再現した。更に、会話時の実験として人工気候室でのエアロゾル拡散実験を行っている。 マルチスキャニングPIVの構築に関しては、実験に適した可視化レーザー・高速度カメラを検討・整備し、第一段階として2次元のPIV解析を行った。PIV解析により発生から10秒以内のごく短時間における急激なエアロゾル粒径変化について確認した。解析においては、エアロゾルによるレーザーの散乱光強度を輝度分布として捉える可視化手法を考案し、室内相対湿度が変化した場合の拡散性状を把握することを試みた。次年度においては、3次元PIVの実施と輝度分布から粒径分布への換算について検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、模擬咳発生装置のコンプレッサー圧力、バルブのタイマー制御等の改良により、呼吸時・歌唱時などのエアロゾル発生条件を再現可能とした。また、既往研究で示されている被験者実験によるエアロアゾル発生量との比較を行い、その妥当性について検証を行った。 また、スキャニングPIV構築に向けて、必要な性能を持つ可視化レーザー・高速度カメラを整備し、相対湿度が異なる条件でのエアロゾル拡散についてPIV解析を行った。ごく短時間での粒径分布や拡散性状の変化を分析するため、高速度カメラの画像に対してエアロゾルの散乱光を輝度分布表示することにより可視化を行った。これら一連の実験は、当初考えていた研究計画に近いものであり、おおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においては、スキャニングPIVの実験に向けて3次元PIVの実施とシステム構築に着手する。また、高速度カメラにより得られた輝度分布画像からエアロゾル粒径分布に換算する方法について検討する予定である。更に、エアロゾル発生のための模擬唾液について、その成分を変化させ拡散実験への影響を確認することも予定している。
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