Project/Area Number |
23K26320
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Project/Area Number (Other) |
23H01626 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
大久保 雅章 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (40223763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 智之 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (00326274)
山崎 晴彦 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (10780900)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,320,000 (Direct Cost: ¥6,400,000、Indirect Cost: ¥1,920,000)
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Keywords | 舶用機関・燃料 / 環境技術 / ディーゼルエンジン / プラズマ / 排ガス発生制御 / ブラズマ |
Outline of Research at the Start |
大気圧低温非平衡プラズマ複合プロセスによる舶用ディーゼルエンジンの高濃度NO x・SOx・微粒子同時処理技術を実現する反応プロセスの解明,新規開拓とシステム化を行う。舶用ディーゼルエンジンにおいては,燃料に硫黄を含む重油が使用されるため,排ガス中SOxによる触媒劣化が生じ,一部の材料を除き排ガス浄化に触媒を使用することが困難である。本研究では,SOxの影響の無い優位性の高いプラズマ複合プロセスのCO2還元燃料化特性・NOxおよび炭化水素浄化特性を実験と数値シミュレーションにより解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ディーゼル微粒子フィルタに捕集された微粒子の非熱大気圧プラズマによる新規な燃焼再生方式を舶用重油燃料駆動ディーゼルエンジンに対して実証,最適化する。この方法では,低温プラズマで励起されたNO2,オゾンや負イオンラジカルクラスタを利用して,ディーゼル微粒子を,低温で燃焼除去するものである。舶用ディーゼル排ガスのPMはDry Soot,SOF(可溶性有機物),HCs(炭化水素状粒子)が含まれ,プラズマ反応は未解明であるが,燃焼除去可能なことは予備試験で判明している。本研究では未だ行われていないNOx(窒素酸化物),HCs同時除去に挑戦した。実績の概要は以下の通りである。 1.リアクタの最適化:非熱プラズマを形成するのに適した電極構造をもつプラズマリアクタを試作し,内部の放電状態の観測を行った。 2.プラズマパラメータ計測と解析:プラズマの電子温度Te,電子数密度Neの計測と解析を以下の手順で行う。(1)分光からボルツマンプロットもしくは線強度比法で電子温度を求める。(2)リアクタ形状,電極形状,バリア種類,厚さの影響,ガス種の影響をシミュレーションで検討した。 3.直接処理実験:1, 2の結果を基礎として,現有のコロナ高電圧装置により非熱プラズマをフィルター内部に発生させ,高濃度NOx・微粒子同時処理を実現する技術の確証実験,処理時間の短縮(1/20),エネルギー密度を10 kJ/Nm3以下にする効率向上を目指した。 4.大気圧非熱プラズマの数値シミュレーション:Te, neや電離状態の解析をESI Group社のCFD-ACE+を使用し,シミュレーションを行った。完成した数値モデルにより,新規有用プロセスの開拓と実験的検証を行った。開拓プロセスの対象は今年度は以下とした。(1)半乾式プラズマケミカルプロセスによるNOx除去(2)脱硝用誘電体バリア放電プラズマプロセス
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究項目は,(1)リアクタの最適化,(2)プラズマパラメータ計測と解析,(3)直接再生実験,(4)大気圧非熱プラズマの数値シミュレーション,(5)半乾式プラズマケミカルプロセスNOx除去シミレーション,(6)プラズマ処理連続実験,の6つであるが,(2)を除き今年度もひととおりの試験,解析を継続して実施することができた。(2)に関しては今年度は数値シミレーションを中心にした解析を実施した。また,(3)に関してプラズマフィルタ装置による試験を行った。当初の計画通り,不足分を来年度以後も十分に行っていく。また,成果の公表にもさらに力を入れ,非熱プラズマ流の基礎と応用に関する解説論文の出版を2023年度中に行い,投稿,受理,出版を完了した。(6)の実験に関しては,実機ディーゼルエンジンを利用し詳細な性能試験を実施し分析を行っている段階である。試験を継続し,装置の改良を実施し,成果を発表して,来年度にさらに高い性能が実証でき,研究を完成させるような研究計画を作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き,前期(1)~(6)の実験,解析ならびにシミュレーションを継続して推進する。大学のラボ実験やシミュレーション研究を行う上での問題点は特に発生していない。研究期間中に,企業内に設置している大型の船舶ディーゼルエンジンあるいは燃焼装置での試験の実施や実船試験などを実施すべく,関連企業に提案,調整,打ち合わせを引き続き行っていく。大学でのラボ試験や性能予測シミュレーションが成功裏に終われば,これらの大規模実証試験の実施もスムーズに実現できると考えている。
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