Project/Area Number |
23K26324
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Project/Area Number (Other) |
23H01630 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 24020:Marine engineering-related
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
湯川 和浩 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 研究員 (80435776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 賢太 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 主任研究員 (20772130)
石田 圭 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 研究員 (60636827)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,110,000 (Direct Cost: ¥14,700,000、Indirect Cost: ¥4,410,000)
Fiscal Year 2026: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2025: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2023: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
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Keywords | バンカリング / Ship to Ship / 相互干渉影響 / 2船体連成運動 / 稼働性評価 / 2船体連成運動 / 安全性評価 / 水槽試験 / Side-by-Side |
Outline of Research at the Start |
LNG燃料やアンモニアや水素燃料など次世代舶用燃料の需要増加に伴い、国内外での燃料補給(バンカリング)のニーズは高まると考えられる。バンカリングではバンカー船から補給するShip to Ship方式が有力だが、2船が近接して作業をするため、両船の受ける環境外力には2船間の相互干渉影響が含まれる。バンカリングの安全性や稼働性を正しく評価するには、両船の連成運動計算の外力項においてその影響の考慮が必要である。本研究では波や風、流れの複合環境条件下において2船体の相互干渉を考慮した連成運動推定モデルを提案し、バンカリング等の洋上オペレーションに対する安全性や稼働性評価に資する理論推定手法を構築する。
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Outline of Annual Research Achievements |
天然ガス燃料船を想定したPCC船型、バンカー船を想定した内航LNG船型の合計2隻の水槽試験用模型(縮尺1/70)を設計した。また、PCC模型と内航LNG船模型のShip to Ship方式によるLNG移送オペレーション(バンカリングオペレーション)の状態を対象として、風、波、流れの組み合わせによる複合環境外力下における動揺試験を実施し、2船の相互干渉影響を考慮した運動データを取得した。更に、水槽に装備されている風発生装置を用いて、単船と2船体に作用する風荷重データの取得を行い、特に内航LNG船模型に作用する風荷重に及ぼすPCC模型の遮蔽影響について確認し、2船が近接して横付けするLNG移送オペレーションの状態にある場合、PCC模型の背後に隠れた場合(遮蔽影響がある場合)のみならず、PCC模型の前面(風上側)に位置する場合でも、後方にあるPCC模型の舷側の影響(壁影響)により、内航LNG船模型に作用する風荷重の特性が単船の場合に比べて大きく変わることを確認した。令和6年度はShip to Ship方式によるLNG移送オペレーションの状態にある2船に作用する流れ荷重のデータを取得するため、2船体の拘束曳航試験を実施する。そのための治具の設計と製作を行うとともに、水槽試験計画の検討を行った。2船に作用する流れ荷重に及ぼす相互干渉影響を考慮する点が主目的であるが、水深についても深水域と浅水域(バンカリングを行う海域を想定)での計測を計画し、2船体に作用する流れ荷重に及ぼす浅水影響についても特性を把握する。また、令和6年度に向けて、境界要素法をベースとして2船体の相互干渉影響を考慮した流れ荷重推定法に関する検討も開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、PCC船型(天然ガス燃料船を想定)と内航LNG船型(バンカー船を想定)の縮尺模型の設計とそれらの組み合わせによる水槽試験を実施し、風、波、流れの複合環境条件下において2船体の相互干渉影響を考慮した連成運動データと風荷重データを取得することができた。また、次年度に実施予定の2船体拘束曳航試験で使用する治具の設計及び製作を行うとともに試験計画の検討を行った。2船体の相互干渉影響を考慮した流れ荷重推定法に関する検討も開始できたことで、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
令和6年度はPCC船型(天然ガス燃料船を想定)と内航LNG船型(バンカー船を想定)の縮尺模型を用いた2船体拘束曳航試験を実施し、2船の相互干渉影響を考慮した流れ荷重データを取得する。水槽施設の曳航台車でロードセルを介した状態で2船を同時に曳航することで、模型船に相対的に流れを当てて荷重を計測する。パラメータとして、単船と2船の隻数、曳航角(相対流向)と水深を考慮し、特にバンカリングを想定する海域における浅水影響と2船体の相互干渉影響を考慮した流れ荷重の取得を行い、深水域や単船でのデータと比較することで影響と特性の違いを把握する。また、流れにより船体に作用する力の理論推定法の構築を行う。本研究では境界要素法に基づき船体の3次元形状とそのまわりの流場を表現し、船体表面の圧力計算から剥離線の推定を可能にすることで、そこから後流へ流出する3次元剥離渦を組み合わせた計算モデルを構築する。理論推定法の構築において、船型や2船の配置、水深や環境条件等に基づき流体力の相互干渉が考慮できる推定法を検討し、先の水槽試験結果との比較から推定精度を検証する。令和7年度以降は、波と風を加えた複合環境条件を対象として、2船体の連成運動推定法について検討を行う。ここでは、これまでの研究成果を統合し、波や風に対しても2船間の相互干渉を考慮した荷重の推定法を用いることで、複合環境条件下における2船体の高精度な連成運動推定手法を構築する。また、PCC船型と内航LNG船型の縮尺模型を用いた水槽試験を行い、得られた結果と推定結果を比較し、構築した2船体の連成運動推定手法に対し実事業(バンカリングオペレーションに対する安全性及び稼働性評価)への適用性を検証する。
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