Project/Area Number |
23K26330
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Project/Area Number (Other) |
23H01636 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25010:Social systems engineering-related
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
横川 慎二 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 教授 (40718532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川喜田 佑介 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (30468540)
戸辺 義人 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60327666)
早瀬 修二 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 特任教授 (80336099)
澤田 賢治 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 准教授 (80550946)
曽我部 東馬 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 教授 (90778367)
中山 舜民 電気通信大学, i-パワードエネルギー・システム研究センター, 助教 (90847196)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
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Keywords | カーボンニュートラル / 再生可能エネルギー / レジリエンス / 円筒形太陽電池 / インターネット型エネルギープラットフォーム / 円筒形太陽電池ユニット / インターネット型電力プラットフォーム |
Outline of Research at the Start |
主力電源化が必須である再生可能エネルギーについて、ユーザ自身が利活用するための革新的なエネルギープラットフォームと、安定利用のための制御方法を明らかにする。同時に、インフラ化が実現した際の技術的・倫理的・法的・社会的課題をシミュレートできる研究基盤を確立する。大小発電・需要を事業組織が集中制御する従来のスマートグリッド構想とは異なり、ユーザが自ら再生可能エネルギーを統合・分配する小規模グリッドを形成し、互いにネットワークを形成して拡大し、インフラ化する『インターネット型エネルギープラットフォーム』(日本学術会議未来の学術振興構想(2023年版)、グランドビジョン⑭、No.120)の実証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,再生可能エネルギーを主力電源化するために必須となる,小規模に自立分散化した多数の創・蓄電群(グリッド)を自在にネットワーク接続してインフラ化する革新的エネルギープラットフォームを実現するための,安定供給とレジリエンスを実現する最適制御方法を確立する.特に,都市部の壁面への設置を前提として,時間,季節,設置壁面の方角によって発電量の異なる太陽電池群と,小規模な蓄電池群によるシステムを用いて,不確実なエネルギー環境を安定かつレジリエントに利用する制御プロトコルおよびアルゴリズムを開発,実装し,その有効性を明らかにする. 初年度となるR5年度は,本提案の実証環境の設計と,統合分配機能,制御方法などの基本機能を設計を実施した.アモルファス・シリコン,およびペロブスカイト太陽電池を使った円筒形太陽電池の壁面設置方式の検討と,試作による検証を実施した.また,関連する環境データと発電量のモニタリングに対するシステム設計を行い,一部の実験を完了した. また,都市レベルの壁面発電の発電量を評価する3D都市モデルシミュレーションや,円筒形太陽電池の設置方式による受光量への影響を検討する受光量シミュレーションを作成し,小規模自立分散化した創・蓄電群のエネルギー創出効果の評価を開始した.実際に壁面に設置する円筒形太陽電池については,アモルファス・シリコン太陽電池に加えて,ペロブスカイト太陽電池セルを採用するための検討をじ実施し,試作の上で実証に用いる目処をつけた. 統合分配機能については,MQTTを用いたネットワークを介して,設定コストとリンク効率を考慮した電力供給経路の選択手法を検討し,その効果を評価した.現在,実機による検証の準備を進めている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の課題は3つに区分し,①研究遂行に対する適切な実験環境の構築,②統合・分配の機能とグルーピング制御の実装,③環境変動に対応する制御方法の開発・評価として進めている. 課題①について,R5年度は創電・蓄電の自立分散単位を考慮した設備設計を実施する予定であった.これに対し,試作と設置場所2箇所における検証を完了し,R6年度の環境構築の際に起こり得る課題の事前評価を行う事ができた. 課題②については,統合・分配機能の設計とグルーピング理論構築を実施する予定であった.前者については,フロー決定,フロー切り替え,蓄電池の状態に応じた自動制御などの基本設計と評価を実施し,国内会議6件,国際会議2件の発表を実施した. ③については,制御の最適化に必要な電力価格決定モデルや数値計算アルゴリズムに関する研究を進めて,学会発表を実施した.また,EVなど自立分散電源とみなすことの可能な移動体の制御に関する制御方式に関する研究を進めた.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度であるR5年度の研究活動によって,当初の計画通りに各要素の研究が進んでおり,現時点で計画の変更はない. また,当初申請の際に,研究開発する機能が様々な社会環境下で有効に作用するには,平時だけでなく,災害による突発的な環境変化や,世界経済の変動を前提とした設計が必要となる.同時に,エネルギーを個人資産として取り扱うか,社会功利の動力源として扱うかなど,ELSI(Ethical, Legal and Social Issues)の概念導入が必要と考えた.その際に最適なレギュレーション・プロトコルを設計,実装するには,エネルギー学,情報学,数理最適化分野のみでなく,倫理学,政治哲学などとの文理融合が必要になると考えられる.現在,東京外国語大学の社会経済学を専門とする研究者らとグローバルサウスのエネルギー/ジェンダー課題を検討する研究会を立ち上げ,方向性の議論を進めている.R6年度に議論を進めて,今後の研究への参画について検討する.
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