Project/Area Number |
23K26339
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Project/Area Number (Other) |
23H01645 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 25020:Safety engineering-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
椎名 達雄 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (80304187)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥14,560,000 (Direct Cost: ¥11,200,000、Indirect Cost: ¥3,360,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
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Keywords | ライダー / LED / 低層大気 / 表層大気 / 局所大気 / 265nm / DUV / 大気 / ガス / 乱流 / 挙動 |
Outline of Research at the Start |
本研究では局所大気・ガスの乱流場の挙動を可視化し、定常場との境界で生じる物質輸送と発生から発展、消滅の過程・メカニズムの解明を目的とする。これまでの知見を元に局所大気の挙動として特徴的な、旋風・竜巻といった局所的で急峻な変化を伴う風場のリアルタイムモニタリングに挑む。0.15mの距離分解が行えるミニライダーにて周辺大気と旋風との境界の挙動を捉え、局所風場の生成と発展、消滅の過程を可視化させる。波浪が生じる飛沫の挙動の可視化を行い、同じく局所風場の生成と発展、消滅の過程を可視化させる。本研究の成果は定常場との境界で生じる物質輸送と発生から発展、消滅の過程・メカニズムの解明へとつなげることにある。
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Outline of Annual Research Achievements |
本申請では大気用のLEDミニライダーを時空間スケールが小さい表層大気・低層大気の動きに追従できるよう積算時間が短いホトンカウンタとともに性能向上に努めてきた。本年は、ソーラーブラインド波長となる265nm LEDを使ったミニライダーを構成した。DUVとなるこの波長域ではエアロゾル散乱体の散乱断面積が大きくなるだけでなく、大気分子による散乱も大きい。本研究では理論解析とともに実装置の開発と実装までを行なった。 DUV領域はソーラーブラインドとなり、大気背景光の影響を除いた大気用ライダーの構成が取れる。レーザーで構成すると高調波による発振のため、大型化、要調整、並びに消費電力の増大となる。近年265nmのLEDが利用できるようになり、本研究でもその利用を展開した。DUVとなるこの波長域ではエアロゾル散乱体の散乱断面積が大きくなるだけでなく、大気分子による散乱も大きい。理論解析では具体的な大気エアロゾルの散乱係数と大気分子の散乱係数を見積もった。 理論解析を基に大気用DUV-LEDミニライダーを構成した。送信光口径が25mmφであることからビーム広がり角は50mrad.と広くなる。一方の受信光学系視野角は5mrad以下とするため、送信光利用率は30%以下と低い。ソーラーブラインドでない波長域(530nm)で数十mWの尖塔光出力では日中の観測はライダーエコーをほとんど観測し得ないが、265nmの波長域では十分に低い尖塔光出力でも十分なライダーエコーの観測が見込めることを確認した。繰返し周波数1MHzであれば1s積算で十分な感度を実現できる。40,000lxの快晴の日中でも夜間の信号対雑音比と同等の結果が得られることを確認した。今後、社会実装(交通インフラ、生活圏大気環境)への応用を図り、新しい大気ライダーの使い方の提案を図る。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
晴天時の日中に夜間と過不足ない計測が実現でき、しかも平均送信LED出力は1mW以下でアイセーフ、装置は手のひらに乗るサイズにまで小型化している。時空間スケールの小さい大気・ダストの挙動を最短0.2秒、0.15mの高速高分解にモニターできる。このため、これまで大型、高コスト、高消費電力といった足枷によって利用できなかった計測対象をシーズ発掘することが可能となる。身近な大気、生活圏内の大気・ダスト・ガスの可視化を可能とする。それらの流動と定量評価を高速・高分解に遠隔で評価できる。具体的適用事例として、倉庫やイベントホール、トンネル等閉所内の大気・ダスト流動の可視化や火災、視界不良等危険予想、安全安心のモニタリングへの適用等への技術移転が可能である。 光源メーカー(スタンレー電気)の協力により、ソーラーブラインドエリアの波長域を選択、応用することを検討し始めている。地球の大気圏内ではオゾンの吸収によって265nmの光で昼夜計測を実現できた。同じ波長でオゾンガスやSO2ガスの吸収量を評価する観点も成り立つ。さらには惑星探査の観点で波長シフトさせる可能性も検討できる。これらの観点は現状ではLaser Diodeでは実現できず、LED光源を利用したメリット、特徴として議論を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本申請では、次のステップとして現行の距離分解を高める、新しい方式のホトンカウンタの開発に取り組んでいる。この技術は専用の高速FPGAを利用した現行のホトンカウンタの性能を上回り、かつ安価に構成できる可能性を秘めている。権利化も含めて研究を進めている。2024年度の完成を目指す。 また、送信光出力の下限値を理論と合わせて把握できるできるよう研究を進めている。これは受光器の検出限界を検討したこれまで研究方向性に送受信効率を含めた検討を付加して議論を進めている。積算時間と光パルス繰返し周波数、送受信効率の間の最適値を理論と実測との観点で検討する。 これらのセンサ改善を通して、局所大気の挙動把握とイベントとして発生し得る特異な挙動の把握を試みる。壁沿いのガス流やホットスポットといった局所的で得意な挙動の理解を目指す。旋風のように局所的に生成・成長し、また、減衰する過程を可視化し、それらの挙動の解析へと発展させる。 さらにプロジェクトとして取り組んでいる、惑星探査用ローバへの搭載を実現させるためには機器の最小構成を見極めたセンサ設計が求められており、本研究の成果を展開していくことを検討している。
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