Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
層状化合物を円筒状に丸めた無機ナノチューブは、カーボンナノチューブと同じくカイラリティーによって多彩な物性・機能を実現し、太陽電池や触媒への応用が期待される材料である。しかし、ほとんどの無機ナノチューブは多数の構造が混在した多層体で、電子構造や成長機構は依然として理論予想に留まっている。本研究では独自のナノ鋳造反応で無機ナノチューブの単層を合成し、電子顕微鏡を用いた原子レベルの観察・分光によってカイラリティー分布や選択性、さらにカイラリティーごとの光・電子特性を実験的に解明する。長年判然としなかった無機ナノチューブの機能発現機構や成長機構を解明し、応用研究に向けた研究基盤を構築する。