Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
現在普及しているインダクタ素子の動作原理は、19世紀に発見された電磁誘導の法則に基づく。しかし近年、電子スピンに起因する、量子的起源を持つインダクタンス (創発インダクタンス)が発見されている。創発インダクタンスは、素子サイズ依存性等において古典インダクタンスとは質的に異なる特性を有し、全く新たな素子機能の開拓が期待される。本研究では、スピン軌道相互作用の効果に着目した現象の拡張により、材料選択や周波数特性および外場変調可能性において、創発インダクタンスがより優れた機能性を獲得することを、理論および実験の双方から実証する。