| Project/Area Number |
23K26571
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| Project/Area Number (Other) |
23H01878 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 30020:Optical engineering and photon science-related
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| Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
齋藤 彰 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90294024)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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| Keywords | 光拡散シート / モルフォ蝶 / ナノ構造 / 乱雑さ / 回折広がり / ディフューザ / 透過 / ナノインプリント / 光拡散板 / 乱雑ナノ構造 / 回折 / ディフューザー / バイオミメティクス |
| Outline of Research at the Start |
光を直進させず、経路を曲げるか広げられれば、屋内の暗部を減らせて省エネ効果が大きい。しかしそれには散乱(透過率は低下)や屈折(虹色になる)を使うか、大規模設備を要する。しかし申請者は最近、モルフォ蝶の乱雑ナノ構造による「明るく・広角・色分散が無い」反射を透過に転用し、上記全てを満たす「光拡散板」の可能性に気づき、実作で基本原理も実証した。しかし特性は不完全で、「乱雑さ」ゆえ制御・作製の困難もあり、実用には壁がある。そこで本研究では設計・計測から作製まで、ナノ科学とナノ技術を集約し、高効率で制御性の高い光拡散材(窓のみならず広く照明等に役立つ)について原理・設計・作製の方法論を確立する。
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| Outline of Annual Research Achievements |
光ディフューザにおいて、従来型(散乱または屈折に基づく)と原理が異なる「回折によるモルフォ型」について、昨年の目標に掲げた「2段ステップ構造(従来は単ステップ構造)」に基づく新たな構造デザインの検証(実作で確認)、などの成果が得られた。順に述べると、 1)現行の不具合解消: 不具合は、コリメート光源下での輝点・十字線発生であった。設計と作製過程の検討により、十字線は昨年度に改善し、輝点も今年度次の工夫で改善した。それは「2段ステップ構造」導入で、シミュレーションでは前年度に確認したが、実作で確認できた。本構造は、「乱雑3D深さの高アスペクト比」は不要ゆえ、単ステップと同様にリソグラフィで実現可能で、単ステップよりも乱雑さを増やせるのが利点である。 2)トレードオフ打破の限界探求: 従来の光拡散板では「明るさvs広がり」の間にトレードオフがあった。その打破は現行の研究でも達成済みだが、さらに性能が向上した。本手法では光拡散は散乱でなく回折によるため、原理的に透過と拡散を並立できる。理想特性として総合透過率90%かつ光拡散係数90%(従来の各独立変数での最高値)、は未達であるが、前項の「2段ステップ構造」導入、特にフィルム両側にステップ面を設ける意匠により、拡散は半値幅78°から101°まで拡大した。ただし設計改善は試謬法に基づくため、対策として次項の設計高度化を同時に行った。 3) 最近光特性からナノ構造を逆に求めるInverse法(逆設計)が注目されている。最適解を得るためこの逆設計を援用する。まず逆設計を実施するためのプラットフォーム、およびAI援用のシステム作りを年度内に調査・開始し、着実に進展している。 4)防汚: 光素子に重要な防汚で、さらなる機能向上を得た。ナノ凹凸構造にはハスの葉の撥水で知られるLotus効果があり、上記2段ステップ構造の結果、撥水効果の向上を達成した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目論見どおり「高透過率、広角拡散、低い色分散」さらに撥水防汚機能、を並立する光拡散シートの開発を進められた。左記の条件を満たす、従来にない「ナノ構造の回折広がりによる」光ディフューザ(モルフォ型)は、昨年度からさらに性能が向上した。その理由は主に、従来の単ステップ構造と異なる「2段ステップ構造」に基づく新たな構造デザインであり、その光機能向上の実証に加え、撥水防汚機能の向上などの成果も得られた(前項参照)。特に2段ステップのパターン面の方向(表裏)依存性の効果が実証できた点、また撥水機能で接触角140°を達成し、超撥水まであと少しに迫った点は大きい。撥水機能はハス葉のナノ凹凸に基づくもので、2段ステップでは凸部面積の減少による効果である。さらに、当初計画になかった点として、1.近赤外(NIR)領域への光ディフューザ応用性の検討と検証(計算に基づく)、2.NIR用の光ディフューザの作製と光機能の検証、3.その実効性を測るための撮影実験と検証、が進んだ点など、当初計画を上回る成果もいくつか得られた。ただし、全体像に鑑みて評価自体は冒頭の通りにした。さらに、それらの具体的な成果発表として、学術誌1報・国際会議発表も複数あり、そこには関連分野を代表する国際会議の招待講演も含まれる。また、やはり当初計画になかった副産物として、「光学薄膜の機能」からヒントを得て、新たなUV遮蔽材の開発につながった点も、当初計画を上回る成果である。この結果は特許出願として結実している。このため、本成果は産業面でも複数の方向で、今後の進展につながる重要なポイントを含んでいる。本研究での種々の成果を足掛かりに、新たな波長域への展開、別の構造設計、そのための新たな逆設計プラットフォームの構築、別のナノ構造作製法の導入などへの発展が期待できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
以下に箇条書きで述べる。1)現行の不具合解消: 不具合は、コリメート光源下での輝点・十字線発生であったが、あとは輝点の改善(の残り)である。これは次項とともに、新たな設計法(逆設計)の工夫で解消を試みる。 2)トレードオフ打破の限界探求: 従来の光拡散板では「明るさvs広がり」の間にトレードオフがある。その打破は前項(実績欄参照)の通り、特性としてすでに総合透過率90%のまま光拡散の半値幅101°を達成済みだが、さらに限界を探求する。本手法では光拡散は散乱でなく回折によるため、原理的に透過と拡散を並立できる。ただし設計パラメータは複数あるため、現行のTrial & Errorに基づく方針でなく、対策として次項の設計高度化を行う。 3)設計・制御の高度化: 光特性からナノ構造を逆に求めるInverse法(逆設計)を進める。今年度に行ったプラットフォームの調査と整備に引き続き、その実践としてAIを援用した設計法の開発を進める。加えて、前項2)で述べたトレードオフ(明るさvs広がり)打開とは別に、「光拡散の強度分布形状」の制御において、従来の「ガウス型の強度分布」でなく「トップハット型(端での急な立ち上がりと広角の平坦な強度分布)」の形状制御を望むユーザが多く、応用上も重要なことが判ってきたため、その制御も新たに視野に入れる。 4)NIRへの応用: 当初計画になかった波長域の応用として、NIRディフューザの可能性が見いだされた。一方、その検証はまだ端緒についた段階であり、その機能の最適化や高度化、またその検証を行ってゆく必要がある。その進め方は従来と同様、シミュレーション(設計)と実作と測定の、相互フィードバックにより進めてゆく。
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