Project/Area Number |
23K26605
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Project/Area Number (Other) |
23H01912 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 31020:Earth resource engineering, Energy sciences-related
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
青木 仁孝 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, 研究員 (80775809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 和幸 和歌山工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (30587853)
和久井 直樹 長岡工業高等専門学校, 電気電子システム工学科, 准教授 (80786038)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
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Keywords | マンガン酸化 / バイオマンガン酸化物 / 集積培養 / バイオリアクター / 金属資源 / 培養 / 木質バイオマス |
Outline of Research at the Start |
マンガン酸化菌が生成する不溶性マンガン酸化物「バイオマンガン酸化物」は、レアメタルを含む重金属陽イオンに対して優れた吸着特性を示す。このため、バイオマンガン酸化物を活用した重金属除去/回収技術が近年注目されている。このバイオマンガン酸化物を低コストに利用する上で、開放系におけるマンガン酸化菌の集積培養法の確立は重要な課題の1つである。一方、その多くが貧栄養性という特徴を持つと考えられるマンガン酸化菌の開放系での集積培養は容易ではないことが知られている。そこで本研究では、微生物による木質バイオマスの分解作用を活用したマンガン酸化菌の貧栄養集積培養法の開発に取り組む。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度の研究では、アスペン材がマンガン酸化菌の集積培養に有効な固体培養基質であるかどうかの検証を行った。実験では、上部にアスペン材、中部から下部にポリウレタンスポンジ製微生物保持担体を充填した散水ろ床型バイオリアクターを構築し、このバイオリアクターのMn(II)除去性能を評価することで、その有効性を検証した。バイオリアクターの運転開始直後からMn(II)除去(> 1 mg/L/day)が確認されたが、これは物理吸着が主な原因と考えられた。そして、Mn(II)除去速度は運転日数の経過に伴って徐々に低下し、0.5 mg/L/day程度まで低下した。その後もバイオリアクターの継続運転を実施したところ、約3.5ヶ月が経過したころから、マンガン酸化細菌の集積化に伴うと考えられるMn(II)除去速度の上昇(平均 1 mg/L/day)が確認された。この除去速度は既存のマンガン酸化バイオリアクターと比較して低いものであったが、アスペン材がマンガン酸化細菌の集積培養に有効な固体基質である可能性が示された。 加えて、マンガン酸化バイオリアクターの効率的な開発と運転方法の最適化に有効と考えられる適応的実験計画法の検証も行った。生分解性プラスチック「ポリカプロラクトン」を個体培養基質としたマンガン酸化バイオリアクターの開発に関する先行研究で得られた水質データを利用し、Mn(II)除去速度予測モデルの構築を行った。本研究では線形回帰、決定木回帰、ランダムフォレスト回帰、サポートベクター回帰、ガウス過程回帰およびベイズ最適化を用いたガウス過程回帰により構築したモデルについて検証を行った。その結果、ベイズ最適化を用いたガウス過程回帰が最も少ない試行回数でMn(II)除去速度が最大になる運転条件を発見できることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アスペン材を用いたマンガン酸化菌の集積培養法に関しては、確認できているMn(II)除去速度が1mg/L/dayという比較的低い数値にとどまっている。このため、本培養法を金属資源回収に応用するためには、運転方法やリアクター構造の最適化が必要な状況である。一方、マンガン酸化バイオリアクターの効率的な開発や運転方法の最適化に有効と考えられる適応的実験計画法の検証について、先行研究で得られていたデータを活用して進めることができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
アスペン材を利用するマンガン酸化バイオリアクターの最適な運転条件(マンガン酸化菌の最適な集積培養条件)を見出すため、運転条件を変更しながら本バイオリアクターの運転を継続する。また、本バイオリアクターの運転で新たに得られた水質データを利用した適応的実験計画法の検証を進める。
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