Project/Area Number |
23K26632
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Project/Area Number (Other) |
23H01939 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 32020:Functional solid state chemistry-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University |
Principal Investigator |
渋田 昌弘 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (70596684)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 剛司 大阪大学, 大学院理学研究科, 助教 (90432468)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,240,000 (Direct Cost: ¥14,800,000、Indirect Cost: ¥4,440,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,390,000 (Direct Cost: ¥10,300,000、Indirect Cost: ¥3,090,000)
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Keywords | 時間分解光電子分光 / 有機半導体 / 超高速ダイナミクス / 電子状態 / フェムト秒レーザー |
Outline of Research at the Start |
有機半導体薄膜を積層することで構築する有機デバイスの機能は、基板電極あるいは有機ヘテロ界面における超高速キャリアダイナミクスに支配されている。本研究では、p-type有機半導体薄膜と基板との界面における活性キャリア(正孔)の超高速ダイナミクスを実時間で観測する方法論を開発する。この目的のために、時間分解光電子分光に用いてきたフェムト秒レーザー光源を高度化することで、高繰り返し波長変換を実現し、低試料損傷で正孔ダイナミクスを追跡するシステムを構築する。このシステムにより、p-type有機半導体薄膜の正孔ダイナミクス計測を推進し、これに基づいて有機デバイスの機能を能動的にデザインする指針を示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、p-type有機半導体薄膜と基板との界面における活性キャリア(正孔)の超高速ダイナミクスを実時間で観測する方法論を開発し、得られた情報に基づいて有機デバイス等の機能を能動的にデザインする指針を示す。 当該年度は既存の光電子分光装置の整備に加え、光電子の放出角依存性を高精度で取得できる時間分解光電子分光装置を新たに構築し、両方の性能をグラファイト標準試料基板などで確認した。 さらに、光源として高繰り返し(sub-MHz)再生増幅器を用いてフェムト秒レーザーの基本波からの出力を300倍程度に増幅することで、パルスエネルギーを2μJ/pulse程度とすることに成功し、研究計画において重要な高次高調波発生システムの前段での光学調整が完了した。当該年度は所属機関の併合により研究設備をすべて移設する必要があったため、光源システムの構築はその器材を揃えた時点で中断した。 一方で、移転作業を機に基板のスパッタリングや加熱による清浄化や、p-type有機半導体の薄膜化が可能な試料準備室と、作製した有機薄膜の分子配向を評価する低速電子線回折装置および差分反射分光システムを計画を先行させて整備した。これまでに、試験的にテトラセン分子薄膜を作製し、試料準備、試料構造・電子状態評価システムとして一連の装置群が問題無く機能することを確認した。このため、本研究期間全体としては移設による遅延の影響なく計画を遂行している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
角度分解光電子分光のシステムの新規導入が予定通り完了し、光電子計測から得られる情報量が格段に向上することが期待できる。さらに、研究計画において重要な高繰返し、高パルスエネルギーフェムト秒光源を問題無く構築できたため、これを用いた高次高調波発生システムの立ち上げにスムーズに進めることができる。 当該年度はキャンパス移転に伴い、すべてのシステムを動作確認しつつ再立ち上げを行ったため、高次高調波発生の確認には至らなかったものの、試料作製および試料評価システムの整備を大幅に先行して進めることができた。 上記の理由から本研究計画はおおむね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに構築した高繰返し、高パルスエネルギーフェムト秒レーザー光源を基本波とした高次高調波発生システムの立ち上げと性能確認を急ぐ。高次高調波をプローブ光とした時間分解光電子分光計測に向けて、ポンプ光 (フェムト秒レーザーの基本波、第2、第3高調波)光路に遅延光学系を導入し、ポンプープローブ遅延時間をフェムト秒の精度で掃引できるシステムを整備する。 上記と並行して、テトラセンやペンタセンをはじめとするp-type有機半導体蒸着試料の作製とその電子状態と構造評価を並行して進める。電子状態評価には、既存の紫外線光源 (He I: 21.22eV) とフェムト秒レーザーの第3高調波(4~5 eV)を用いた1光子ならびに2光子光電子分光により価電子帯と伝導帯に関する基本情報を得る。構造評価はこれまでに整備した低速電子線回折や差分反射分光システムなどを用い、ナノスケールで分子配向が制御された試料作製技術を確立する。
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