Project/Area Number |
23K26741
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Project/Area Number (Other) |
23H02048 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 36010:Inorganic compounds and inorganic materials chemistry-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
瓜田 幸幾 長崎大学, 総合生産科学研究科(工学系), 准教授 (40567666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 秀樹 信州大学, 学術研究院人文科学系, 教授 (80376368)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2024: ¥10,920,000 (Direct Cost: ¥8,400,000、Indirect Cost: ¥2,520,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | 多孔性カーボン電極 / リチウムイオン二次電池 / 電極反応 / その場計測 / その場TEM計測 / Liイオン電池 / SnO2負極 / ナノ多孔性カーボン / 細孔構造評価 / ガス吸着等温線 |
Outline of Research at the Start |
多孔性カーボンと高容量活物質(SnO2)を複合化して構成するリチウムイオン二次電池(LIB)用複合体電極では、電極細孔内でSnO2とLiイオンの反応(充放電反応)が起こり電池容量を発現する。電極細孔内においてSnO2の高い反応性と容量発現の安定性を実現することによるLIBの高性能化(高容量・高安定性)には、細孔内反応場における充放電反応とそれに伴う相状態変化を考慮した電極設計が必要である。本研究では、高性能なSnO2/多孔性カーボン複合体電極の構造設計及びそれに資する細孔構造が制御された多孔性カーボンの創製を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、SnO2活物質をカーボンナノ細孔空間内に担持したSnO2/多孔性カーボン複合体電極を用いたリチウムイオン二次電池(LIB)及び全固体LIBの充放電特性の向上に向け、ナノ空間内に存在するSnO2ナノ粒子1つ1つの状態変化を明らかにすることで電極細孔内反応の現象を理解し、充放電性能にナノ空間を最大限利用できる電極を設計することを目的とする。 これまで電気二重層キャパシタに対するin-situ透過型電子顕微鏡(in-situ TEM)計測法の事前検討により、電解液存在下で電極状態の評価が困難であり、測定系から即座に電解液を除去することで電極の状態追跡が可能であることを見出している。本課題では酸化還元反応を伴う二次電池負極材料を対象としており、事前検討と同様の測定系では安定な電気化学測定が不可能であることを確認した。そこで、対極の電荷補償を考慮した測定系を検討し、電極活物質の塗布条件と共に最適化を行い、TEM内においてSnO2ナノ粒子負極の安定な電気化学計測に成功した。 ナノ空間を提供する多孔性カーボン材料の設計においては、金属塩を担持した炭素原料の賦活課程その場観察及び細孔空間の評価方法の検討を実施した。その場計測においては、加熱時に生じる微弱ノイズを低減すべく温度制御装置の改造を施し本問題を解決し、加熱による炭素骨格構造変化の追跡に成功した。今後は結合状態の追跡も合わせて進める。ミクロ細孔からマクロ細孔空間評価は、ガス吸着測定による最適測定条件及び評価技術を確立した。さらに、計算化学による炭素モデル構造を構築し、構造予測の基盤を確立することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
酸化還元反応を伴うSnO2負極のその場電気化学計測、カーボン細孔構造形成のその場計測及びその評価法の確立に向けて実験を計画通り実施し、研究は着実に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、SnO2ナノ粒子を用いたin-situ電気化学計測による測定系の最適化を図るとともに、SnO2/多孔性カーボン複合体電極を用いた細孔内SnO2の状態追跡を行うことで、充放電特性とナノ空間・SnO2担持状態等の関係性を調べ、安定な充放電サイクルを示す複合電極の構造最適化を図る。 また、多孔化過程のその場計測により炭素骨格構造の変化及び空間成長を追跡し、実験と計算の両面から賦活による細孔形成過程の解明に迫る。
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