Research on high-density positive electrodes via low crystalline structure control
Project/Area Number |
23K26761
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Project/Area Number (Other) |
23H02068 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 36020:Energy-related chemistry
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大石 昌嗣 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 准教授 (30593587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾原 幸治 島根大学, 学術研究院機能強化推進学系, 教授 (00625486)
藤代 史 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 准教授 (90546269)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2026: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,150,000 (Direct Cost: ¥5,500,000、Indirect Cost: ¥1,650,000)
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Keywords | リチウムイオン二次電池 / 高容量蓄電池 / PDF解析 / 高容量正極材料 / 結晶PDF解析 / 酸素アニオンレドックス / 低結晶構造 |
Outline of Research at the Start |
リチウムイオン二次電池(Lithium ion battery, LIB)は最も高性能な蓄電池ではあるが、現状の電極反応システムを用いる限り、更なる高エネルギー密度化は困難である。従来の正極材料では高容量反応時には材料の骨格構造を保つことができず、それ故に電池容量が制限されている。本研究で取り組む正極では、低結晶構造体にて電池反応することで高容量反応時においても骨格構造が保たれることで、高い電池容量を示す。乱れを嫌い、整った結晶材料の研究開発に重きを置いていた従来の電池材料研究分野において、低結晶構造電極は次世代LIB開発に向けた重要な電極材料指針を示し、また新規材料化学分野を開拓することができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、リチウムイオン二次電池の次世代高容量正極材料としてLi過剰系層状酸化物正極(Li-rich Layered Oxide, LLO)材料に注目している.LLOのLi2MnO3相とLiMeO2相(Me:3d遷移金属)の混合比率を変化させて系統的に電池特性と構造変化の相関について考察することで高容量発現メカニズムを明らかにする。両相の混在違いによって変化する低結晶構造についてpair distribution function (PDF)とX線吸収分光法(X-ray absorption spectroscopy,XAS)を用いて結晶構造及び電子構造解析に取り組んだ。本年度は、Li2MnO3相とLiMeO2相(Me = Ni, Mn, Co)、それぞれの混合比の異なる試料を作製した。試料は固相法と溶液相法により合成し、X線回折(XRD)より相の同定を行った。得られた試料を用いて合材電極を作製し、Li金属を負極としたセルを作製した。各充放電状態に調整した試料を放射光実験施設SPring-8 BL04B2にて全散乱測定を実施し、得られたPDFを研究分担者の尾原が独自に開発した「結晶PDF解析ソフトウェア」を用いて結晶構造パラメータの精密化を行った。その結果、充電前はLi2MnO3相とLiMeO2相の2相混相状態であったが、初期充電後には単相の層状構造となり充放電サイクルすることが明らかになった。また充電時にはLi層の四面体サイトに金属カチオンが占有する構造であることが示され、この金属カチオンの移動が充電時の構造安定化に寄与していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定をしていたxLi2MnO3-(1-x)LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2 (x=0.3, 0.5, 0.7)試料作製と電子・構造解析を実施した。各組成の試料における結晶構造パラメータを導出することができた。しかしながら、Li2MnO3相とLiNi1/3Co1/3Mn1/3O2相の混合比が低結晶構造に及ぼす影響については明確な傾向が観察されなかった。そこでCoレス材料系にであるxLi2MnO3-(1-x)LiNi1/2Mn1/2O2 (x=0.3, 0.5, 0.7)試料についても同様の検討を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
Li2MnO3相とLiMeO2相の混合比率を変化させたLLO電極を系統的に構造解析する。混在違いによって変化する低結晶構造正極のPDFとXASによる結晶構造及び電子構造解析より、Liイオン脱離挿入に伴う低結晶相の構造変化と酸化物アニオンの相関を明らかにする。 Coレス材料系において前年度と同様の評価を実施する。Coを含んだ多元素混合による高エントロピー化効果による低結晶構造生成に及ぼす効果が想定されるため、Co量の減少の効果について検討する。また、一般的にCoはレート特性を向上させる効果があることから、得られた試料の合剤正極のレート特性評価も行う。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)