Project/Area Number |
23K26770
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Project/Area Number (Other) |
23H02077 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 37010:Bio-related chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小和田 俊行 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (40584397)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,450,000 (Direct Cost: ¥6,500,000、Indirect Cost: ¥1,950,000)
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Keywords | メンブレンコンタクト / 光操作 / 蛍光プローブ / オルガネラコンタクト / 光制御 / 蛍光イメージング / 亜鉛 |
Outline of Research at the Start |
オルガネラ間に形成される膜接触領域(MCS)が、脂質やCa2+のオルガネラ間輸送に重要な役割を担っていることが近年の研究でわかってきた。しかし、特定のオルガネラ間MCSの形成機序や生理機能の解析に利用可能なMCS形成誘導法が不足している。そこで本研究では、申請者がこれまでに確立した細胞内蛋白質間相互作用の光制御法を発展させ、任意のオルガネラ間MCS形成・解離を光制御する化学ツールを開発する。さらに本研究では、オルガネラ局在性の金属イオン検出蛍光プローブを開発することで、MCS形成による金属イオン流動解析の基盤を確立する。
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Outline of Annual Research Achievements |
オルガネラ間に形成される膜接触領域(MCS: Membrane Contact Site)が、脂質やカルシウムイオンのオルガネラ間輸送に重要な役割を担っていることが近年の研究でわかってきた。しかし、特定のオルガネラ間MCSの形成機序や生理機能の解析に利用可能なMCS形成誘導法が不足している。そこで本研究では、申請者がこれまでに確立した細胞内蛋白質間相互作用の光制御法を発展させ、任意のオルガネラ間MCS形成・解離を光制御する化学ツールの開発を目指している。さらに本研究では、オルガネラ局在性の金属イオン検出蛍光プローブを開発することで、MCS形成による金属イオン流動の解析基盤を確立する。 2023年度は、自発的にミトコンドリアに局在する緑色蛍光亜鉛プローブの開発に取り組んだ。申請者がこれまでに開発した亜鉛イオン検出用蛍光プローブであるZnDAを基本骨格として、ミトコンドリア局在能が知られている脂溶性かつカチオン性のトリフェニルホスホニウム構造を付与することでZnDA-TPPを合成した。中性緩衝液中における紫外可視吸収スペクトルならびに蛍光スペクトル測定を行った結果、ZnDA-TPPは亜鉛イオンに応答してスペクトル変化を起こすことがわかった。具体的には、亜鉛イオンの添加により吸収極大波長が長波長シフトし、蛍光強度は10倍以上の上昇がみられた。したがって、細胞内亜鉛イオン動態解析への応用が期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに、自発的なミトコンドリア局在性が期待される亜鉛イオン検出用蛍光プローブの合成が完了している。分光特性評価により、亜鉛イオン添加に応答して蛍光強度が上昇することもわかっている。また、生細胞を用いたミトコンドリア内亜鉛イオン動態の蛍光イメージング実験の準備も進めており、全体として当初の計画通り順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、(1)合成した亜鉛イオン検出用蛍光プローブを用いた生細胞蛍光イメージングに取り組む。具体的には、HeLa細胞に対してプローブを添加し、市販のミトコンドリア染色試薬との共染色実験を行うことで、プローブのミトコンドリア局在性を評価する。また、経時的観察を行い、亜鉛イオン配位子TPENやジンクピリチオンの添加により強制的に細胞内亜鉛イオン濃度を変化させた際のプローブの蛍光シグナル変化を評価する。さらに、(2)ミトコンドリアとリソソーム間の膜接触領域形成の光制御法の開発に取り組む。そのために必要なプラスミドDNA構築を進め、その後、申請者らが独自に開発した光応答性蛋白質二量化剤を用いた生細胞蛍光イメージングに取り組む。
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