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溶媒分子を考慮するVCD・NMR・CD計算法の開発ならびに天然物・生物活性分子の構造解析

Research Project

Project/Area Number 23K26782
Project/Area Number (Other) 23H02089 (2023)
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (B)

Allocation TypeMulti-year Fund (2024)
Single-year Grants (2023)
Section一般
Review Section Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

谷口 透  北海道大学, 先端生命科学研究院, 准教授 (00587123)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Keywordsスペクトル計算 / VCD / NMR / 構造解析 / 天然物
Outline of Research at the Start

分子の構造決定におけるNMR・CD計算は一般的になってきたが、「計算が合わない分子」について深く議論されることはない。本研究では、個々の溶媒分子と解析対象分子の相互作用をMDシミュレーションした後に、QM/MM法でVCDを計算する「QM/MM-MD法」を確立する。また本法をNMR・CD計算にも応用する。また本法をNMR・CD計算にも応用する(目的1)。次にQM/MM-MD法を用いて、従来法では解析困難な脂質・フッ素化分子・特殊ペプチドの立体配置とコンホメーションの解析法を開発する。本研究で確立する新たなスペクトル計算法は、天然物・生物活性分子を扱う諸研究の迅速な発展に貢献すると期待される。

Outline of Annual Research Achievements

分子の構造決定におけるNMR・CD計算は一般的になってきたが、「計算が合わない分子」について深く議論されることはない。本研究では、個々の溶媒分子と解析対象分子の相互作用をMDシミュレーションした後に、QM/MM法でVCDを計算する「QM/MM-MD法」を確立する。また本法をNMR・CD計算にも応用する。また本法をNMR・CD計算にも応用する。次にQM/MM-MD法を用いて、従来法では解析困難な脂質・フッ素化分子・特殊ペプチドの立体配置とコンホメーションの解析法を開発する。
令和5年度はQM/MM-MD計算について各種条件を試行しつつ、各種分子のVCDスペクトル計算を実施してきた。また、脂質やフッ素化分子を含む各種分子の合成を進めた。
QM/MM-MD計算条件の検討について、各種有機分子に数種のMD条件を適用して得られた結果の差異を解析するとともに、MDスナップショットに対しても各種計算条件を検討した。別途測定したVCDデータと比較することによって計算条件の探索と最適化を行った。分子によっては計算条件にほとんど左右されることなく実測VCDを良く再現するVCDスペクトルが得られた。その一方で、アルコールを有する一部の低分子については溶媒を考慮することによって劇的なVCD計算精度の向上が見られた。
各種分子の合成について、フッ素化されたアミノ酸や脂質を数種合成するとともに、重水素化された脂質も数種合成した。これらの分子のいくつかについてはすでに各種分光法による解析を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和5年度はQM/MM-MD計算について各種条件を試行しつつ、各種分子のVCDスペクトル計算を実施した。また、脂質やフッ素化分子を含む各種分子の合成を進めた。
QM/MM-MDについては、あらゆる分子に適用可能な普遍的な計算条件は無さそうであるものの、分子の特性に応じて計算条件を使い分けるための指針が見出されつつある。また、従来の計算法では実測スペクトルが再現できないような系について、QM/MM-MD計算によって計算精度が劇的に向上するようなモデルケースとなる低分子も数種見出した。
フッ素化や重水素化された分子の合成も順調に進んでおり、一部の分子へはすでにQM/MM-MD計算を適用した。重水素化された分子のQM/MM-MD計算については近日中の論文投稿を予定している。また、ペプチドへのQM/MM-MD計算の適用についても進めている。

Strategy for Future Research Activity

糖のQM/MM-MD計算については令和6年度初頭の論文投稿を目指す。また、数種の脂質関連分子についても、QM/MM-MDを用いたVCD計算によってその構造を解明する方法論の確立に向けて計算条件の最適化を行い、令和6年度中の投稿を目指す。
また、従来の計算法ではVCDスペクトルの再現が困難だったフッ素化分子についてもQM/MM-MD計算による検討を進める。現在、フッ素化アミノ酸について合成と計算を進めており、良好な予備結果を得ている。フッ素化アミノ酸について令和6年度末から令和7年度初めにかけての論文投稿を目指す。一方で、フッ素化脂質についても各種分子の合成を進める。
一方で、初年度(令和5年度)では従来の計算法では実測スペクトルが再現できないような系について、QM/MM-MD計算によって計算精度が劇的に向上するようなモデルケースとなる低分子も数種見出した。これらの低分子は計算コストが極めて低いため各種条件を迅速に検討できるとともに、ab initio MDによる解析対象分子-溶媒の相互作用解析も現実的な時間内で検討を行える系であった。そこで令和6年度は数種の低分子についてab initio MD計算を実行し、VCD・CD・NMRスペクトルの予測精度向上をはかる。
また、今後の検討で必要となる環状ペプチドや糖含有分子の合成についても進めるとともに、そのQM/MM-MD計算も進めていく。

Report

(1 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • Research Products

    (4 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 4 results)

  • [Journal Article] Photoinduced dual bond rotation of a nitrogen-containing system realized by chalcogen substitution2024

    • Author(s)
      Nagami Shotaro、Kaguchi Rintaro、Akahane Taichi、Harabuchi Yu、Taniguchi Tohru、Monde Kenji、Maeda Satoshi、Ichikawa Satoshi、Katsuyama Akira
    • Journal Title

      Nature Chemistry

      Volume: - Issue: 6 Pages: 959-969

    • DOI

      10.1038/s41557-024-01461-9

    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Vibrational Circular Dichroism Studies on Axially Chiral Carbodiimides and Allenes2023

    • Author(s)
      Taniguchi Tohru
    • Journal Title

      Synlett

      Volume: 34 Issue: 16 Pages: 1839-1844

    • DOI

      10.1055/a-2071-4411

    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Vibrational circular dichroism spectroscopy in the C-D, X≡Y, and X=Y=Z stretching region2023

    • Author(s)
      Taniguchi Tohru、Agbo Davidson Obinna
    • Journal Title

      Physical Chemistry Chemical Physics

      Volume: 25 Issue: 42 Pages: 28567-28575

    • DOI

      10.1039/d3cp04287a

    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] Amoxetamide A, a new anoikis inducer, produced by combined-culture of Amycolatopsis sp. and Tsukamurella pulmonis2023

    • Author(s)
      Pan Chengqian、Ikeda Hiroaki、Minote Mayuri、Tokuda Tensei、Kuranaga Takefumi、Taniguchi Tohru、Shinzato Naoya、Onaka Hiroyasu、Kakeya Hideaki
    • Journal Title

      The Journal of Antibiotics

      Volume: 77 Issue: 1 Pages: 66-70

    • DOI

      10.1038/s41429-023-00668-1

    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2023-04-18   Modified: 2024-12-25  

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