Studies on structural factors that determine salt tolerance and most effective concentration for proteins
Project/Area Number |
23K26831
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Project/Area Number (Other) |
23H02138 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38030:Applied biochemistry-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
三本木 至宏 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 教授 (10222027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若井 暁 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(超先鋭研究開発プログラム), 主任研究員 (50545225)
田島 誉久 広島大学, 統合生命科学研究科(先), 准教授 (80571116)
藤井 創太郎 広島大学, 統合生命科学研究科(生), 助教 (90806019)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2027: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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Keywords | 蛋白質 / 塩耐性 / 最適塩濃度 / 塩橋 |
Outline of Research at the Start |
酸性・塩基性アミノ酸残基間で形成される塩橋が蛋白質の“熱耐性”を決定する構造要因であることは、定説である。蛋白質を産業利用するには熱に加えて塩の影響も検討する必要があるが、“塩耐性”や “活性に最適な塩濃度”を決定する蛋白質の構造要因は未知である。そこで本研究では、蛋白質の塩耐性・最適塩濃度を決定する構造要因を解明することを目的として、研究を展開する。本研究は、個別蛋白質に対する従来の一面的な解析から一歩進め、関連研究の視座を転換する位置づけにある。本研究の成果は蛋白質の熱耐性・塩耐性・最適塩濃度制御を指向する創造的構造デザインに応用できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、研究期間全体で対象とする4種のタンパク質のうち、シトクロムcとリンゴ酸酵素の2種について、計画通り実験研究を進めることができた。シトクロムcについては当該年度中にSCI学術論文を1報発表した。その第1著者は研究分担者・藤井であり、責任著者は研究代表者・三本木である。シトクロムcに関する研究内容は以下の通りである。2つの好冷好圧細菌の相同シトクロムc(SBCPとSVCP)のうち、SBCPのみに形成される塩橋が熱耐性要因となっていることは、すでに構造解析と変異導入実験から明らかにしていた。当該年度は、SBCPとSVCPとで異なるアミノ酸残基を1つずつすべてについて、SBCPの残基をSVCPで対応するものに置換し、SBCPに形成される塩橋が最も熱耐性に貢献していることを明らかにした。塩橋をなくしたSBCP変異体の熱耐性は最も低下し、その原因である塩橋の消失とそれに伴う周辺構造の変化をX線結晶構造解析から明らかにした。リンゴ酸酵素については、研究分担者・田島が比較する2種の酵素の大腸菌での発現に成功し、さらにそれらの酵素タンパク質の熱耐性、塩耐性を測定する系を確立した。その他の2種、NTaseとピロリン酸分解酵素については、それぞれ研究分担者・藤井と研究分担者・若井が情報収集に努め、それぞれのタンパク質を大腸菌で発現させる系の構築に向けた準備を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究期間全体で対象とする4種のタンパク質のうち、シトクロムcについては、概要記載の通りの実験研究を行い、学術論文発表を達成したから。その他、リンゴ酸酵素については、比較する酵素の大腸菌での発現に成功し、さらにそれらの酵素タンパク質の熱耐性、塩耐性を測定する系を確立した。さらに、NTaseとピロリン酸分解酵素については、情報収集に努め、それぞれのタンパク質を大腸菌で発現させる系の構築に向けた準備を開始したため、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者・三本木は引き続きシトクロムcに形成される塩橋の効果について、熱耐性と塩耐性に関する実験研究を推進する。研究分担者・藤井は、NTase遺伝子を好熱菌および常温菌からクローン化し、それを大腸菌で異種発現する系を構築する。研究分担者・若井は、ピロリン酸分解酵素遺伝子を高度好塩古細菌からクローン化し、それを大腸菌で異種発現する系を構築する。併せて当初予定の通り、様々な環境(淡水、海水、塩田など)に生息する微生物由来のピロリン酸分解酵素のアミノ酸配列をデータベースから入手し、その主鎖構造の保存性と特殊性と洗い出し、由来する環境に応じて塩耐性の構造要因候補を探索する予定である。研究分担者・田島と研究分担者・藤井は、すでに発現に成功しているリンゴ酸酵素タンパク質の結晶化条件を検討し、結晶化成功後、その立体構造を英国Diamond Light Sourceにて解析する。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)