Project/Area Number |
23K26849
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Project/Area Number (Other) |
23H02156 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 38050:Food sciences-related
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
清水 誠 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 准教授 (40409008)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2025: ¥7,540,000 (Direct Cost: ¥5,800,000、Indirect Cost: ¥1,740,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
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Keywords | 老化 / 骨格筋 / 抗老化 / セノリシス |
Outline of Research at the Start |
超高齢社会である我が国では、健康寿命の延伸が喫緊の課題である。骨格筋は人体最大の運動器であり、健康長寿における重要な標的組織である。骨格筋は加齢に伴い、筋量・筋力や筋再性能が低下する。増殖細胞においては、加齢に伴う細胞老化の知見が蓄積されつつあるが、非増殖細胞である骨格筋細胞の老化に関しては不明な点が多い。また、近年老化細胞の除去(セノリシス)が抗老化研究において着目されている。本研究では、骨格筋老化の制御機構の解明、老化骨格筋細胞のセノリシスを惹起する分子及び機能性食品成分の探索を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
超高齢社会である我が国では、健康寿命の延伸が喫緊の課題である。骨格筋は人体最大の運動器であり、健康長寿における重要な標的組織である。骨格筋は加齢に伴い、筋量・筋力や筋再性能が低下する。増殖細胞においては、加齢に伴う細胞老化の知見が蓄積されつつあるが、非増殖細胞である骨格筋細胞の老化に関しては不明な点が多い。また、近年老化細胞の除去(セノリシス)が抗老化研究において着目されている。本研究では、骨格筋老化の制御機構の解明、老化骨格筋細胞のセノリシスを惹起する分子及び機能性食品成分の探索を目指す。 本年度は、薬剤(ドキシサイクリン)の添加により骨格筋に分化可能なヒトiPS細胞(409B2株)を用いてヒト骨格筋老化モデルの構築に試みた。老化は時間をかけて見られる現象のため、まず長期培養法の構築を試みた。栄養素の添加や電気パルス刺激を用いた運動模倣刺激などを組み合わせることにより、長期間可能な培養法の構築に成功した。様々な老化模倣刺激を検討した結果、DNA損傷刺激により骨格筋繊維(ミオシン重鎖)の萎縮、電気パルス刺激による筋収縮能(収縮幅、収縮速度など)の低下、炎症性サイトカイン類の発現亢進、さらにはp21など老化マーカーの発現亢進が認められた。酸化ストレスなど他の試薬類では上記のような結果を得られなかった。これらの結果より、ヒトiPS細胞由来骨格筋細胞においては、DNA損傷刺激が最も適した老化模倣刺激であることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画は、ヒト骨格筋細胞の老化モデル構築であった。薬剤(により骨格筋に分化可能なヒトiPS細胞を用いて、老化モデル、それに必要な長期培養法の構築を試みた。栄養成分や運動刺激などを組み合わせることにより、長期培養が可能な実験系を確立することができた。老化を惹起し得る様々な化合物や刺激により、ヒトiPS細胞由来骨格筋細胞の老化マーカーの発現や運動機能を解析した。その結果、DNA損傷がヒトiPS細胞由来骨格筋細胞においては最も適した老化模倣刺激であることを見出した。以上の結果より、本年度の研究計画は概ね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で構築したDNA損傷刺激によるヒトiPS細胞由来骨格筋細胞の老化モデルを用いて、骨格筋のセノリシス標的分子の探索実験を実施する。様々なオミクス解析によりセノリシス標的分子の同定を目指す。
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