Project/Area Number |
23K26886
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Project/Area Number (Other) |
23H02193 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 39020:Crop production science-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青木 直大 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (70466811)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 昌樹 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中日本農業研究センター, 主任研究員 (00757908)
鳥羽 大陽 宮城大学, 食産業学群, 准教授 (10585160)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,020,000 (Direct Cost: ¥5,400,000、Indirect Cost: ¥1,620,000)
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Keywords | 群落光合成 / イネ / 多収 / シンク・ソース関係 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、籾数を増大させるアリルの導入によりシンクを拡大し、人為的にソース律速としたイネ系統(原品種:コシヒカリ)をベースにして、それに草型に関わる形質(葉身の形態や株の開帳性など)を改変させる効果を持つアリルを導入した「シンク拡大・ソース能改変系統」の解析を通して、多収化に有効な草型関連形質を明らかにするとともに、コシヒカリに比べての収量が1.3~1.4倍に増加した系統を得る。さらに、葉身の代謝物プロファイリング・データや空撮画像データを用いて群落光合成能の予測モデルを構築し、登熟期の群落光合成能を高精度で評価する新手法の確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
イネの多収化には、高いシンク容量をもち(≒総穎花数が多く)、かつ高い稔実率・登熟歩合を維持できる遺伝的および生理的要因の把握が必要である。本研究では、実用イネ品種(コシヒカリ)に一穂穎花数増加アリルを導入してシンク容量を増大させた「シンク拡大系統(KH-taw1)」を用いて、その低い登熟歩合の改善を試みる。具体的には、このKH-taw1に草型関連アリルを導入した「シンク拡大・ソース能改変系統」の解析を通して、多収化に有効な草型関連形質を明らかにするとともに、コシヒカリに比べての収量が1.3~1.4倍に増加した系統の作出を目指す。 本年度は、KH-taw1を遺伝的背景として、そのゲノムの一部がインド型多収品種ハバタキ、アフリカイネ、または世界のイネ・コアコレクション(WRC)の系統のゲノムに置き換わった染色体断片置換系統(CSSL)を計8系統供試した。8種類のCSSL、KH-taw1およびコシヒカリを、NARO中日本農業研究センターおよび東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構内の水田圃場で栽培し、登熟期の群落光合成能ならびに収量性の評価を行った。その結果、2,3のCSSLにおいてコシヒカリやKH-taw1に比べて高い収量性が認められた。また、登熟期間の個体群成長率(CGR)と葉面積指数(LAI)に基づく従来法による群落光合成光合成能の評価に加えて、深度カメラを用いて群落を上から撮影し、その画像データから群落構造の特徴(葉身の分布や傾斜角度など)を評価する新手法の開発に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、(1)KH-taw1を遺伝的背景とした「シンク拡大・ソース能改変」系統の群落光合成能および収量性の評価 (担当:岡村・青木)、(2)草型を改変したKH-taw1系統の作出(担当:鳥羽)、および(3)群落光合成の新規評価法の開発 (担当:青木)の3つの課題から成る。 本年度の成果として、(1)については、圃場試験の結果から、コシヒカリやKH-taw1に比べて優れた収量性を示す有望系統が認められた。(2)については、草型関連形質に特徴をもつ新たなKH-taw1 CSSLを数系統作出した。(3)については、群落構造の新しい評価手法として、深度カメラを用いた画像データの解析プログラムを開発した。以上より、研究は概ね計画どおりに進捗していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
3つの課題のうち(1)については、初年度に引き続き「シンク拡大・ソース能改変(KH-taw1 CSSL)」系統を、NARO中日本農業研究センターおよび東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構内の水田圃場で栽培し、登熟期の群落光合成能ならびに収量性の評価を行う。出穂期と収穫期に坪刈り(個体群)サンプリングを行い、乾物重から個体群成長率(CGR)を求める。また、登熟期にプラントキャノピーアナライザーを用いて葉面積指数(LAI)を測定し、CGRとLAIから登熟期間中の群落光合成能(純同化速度NARに相当)を評価する。これらの圃場試験から得られるデータに基づいて、コシヒカリやKH-taw1に比べて高い群落光合成能や収量性を有する系統を選定する。 (2)については、引き続きコシヒカリ・ゲノムの一部がハバタキまたはアフリカイネの染色体断片に置換された系統、または世界のイネ・コアコレクションの系統の中から、葉身の大きさ、傾斜角度、”V-type”形質など草型関連形質に特徴をもつ系統を用いて、KH-taw1との交配による新たな系統の作出を行う。これらの交配系統について草型関連形質を評価し、草型改変に有効となる基礎的知見を得る。 (3)については、圃場試験において登熟期間中の葉身の代謝物プロファイリング・データや深度カメラ等を用いた群落の空撮画像データを取得し、課題①で得られるCGRなどの群落成長パラメーターを合わせて解析することによって、登熟期における群落光合成能を高精度で推定する新しい評価指標の確立を目指す。
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