Project/Area Number |
23K26957
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Project/Area Number (Other) |
23H02264 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
前原 紀敏 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20343808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 克典 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (40343785)
高務 淳 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (80399378)
新屋 良治 明治大学, 農学部, 専任准教授 (30802798)
砂村 栄力 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90846289)
安藤 裕萌 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (20824410)
小澤 壮太 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10753139)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,460,000 (Direct Cost: ¥4,200,000、Indirect Cost: ¥1,260,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | 昆虫病原性線虫 / 共生細菌 / 微生物的防除 / 森林病虫害 / 植物寄生性線虫 |
Outline of Research at the Start |
マツ枯れは、病原体マツノザイセンチュウをマツノマダラカミキリが媒介するマツ類樹木の伝染病である。代表者らは基盤研究(B) 20H03038において、マツノマダラカミキリに強い殺虫活性を示す昆虫病原性線虫をマツ林土壌から発見した。その線虫から検出した共生細菌2種は、単独で経口感染によりマツノマダラカミキリ成虫を殺せるとともに、殺線虫活性と殺菌活性も有しており、マツ枯れはもとより他の多様な生物群の防除にも使える可能性を秘めている。本研究では、昆虫病原性線虫の共生細菌を用いた、多様な生物群(マツ枯れの病原体と媒介者、外来カミキリムシ、植物寄生性線虫、樹木病原菌)に対する新たな防除技術の開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
昆虫病原性線虫の共生細菌を用いた、多様な生物群に対する新たな防除技術を開発するために、経口感染実験・共存実験・対峙培養を行ったところ、共生細菌はマツノマダラカミキリ・マツノザイセンチュウとネコブセンチュウ・南根腐病菌に対して、殺虫・殺線虫・抗菌活性を示した。これは共生細菌が有望な防除素材候補となることを意味し、新たな防除技術の開発につながる成果である。以下に具体的内容を示す。 ①マツ枯れの防除技術の開発:共生細菌2種が単独で、経口感染実験によりマツノマダラカミキリ成虫に対して殺虫活性を、共存実験によりマツノザイセンチュウに殺線虫活性を示した。 ②外来カミキリムシの防除技術の開発:ツヤハダゴマダラカミキリ成虫の飼育・交尾・産卵の方法、および幼虫の飼育法を確立した。 ③植物寄生性線虫の防除技術の開発:共生細菌2種が単独で、共存実験によりネコブセンチュウに対して弱い殺線虫活性を示した。 ④樹木病害の防除技術の開発:共生細菌1種は対峙培養により南根腐病菌に対して抗菌活性を示したが、もう1種は示さなかった。 ⑤昆虫病原性線虫の共生細菌の多様な生物群に対する抑制効果:共生細菌の全ゲノム配列を解読し、殺虫性のタンパク質や二次代謝産物、および抗菌性の二次代謝産物をコードする遺伝子や遺伝子クラスターを明らかにし、①と④で示した殺虫・抗菌活性を裏付けることで、共生細菌が有望な防除素材候補となることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究実施計画①マツ枯れの防除技術の開発、②外来カミキリムシの防除技術の開発、③植物寄生性線虫の防除技術の開発、④樹木病害の防除技術の開発、⑤昆虫病原性線虫の共生細菌の多様な生物群に対する抑制効果について、研究実績の概要に書いたように計画通りの成果が得られたため、順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で用いている共生細菌がマツノマダラカミキリ・マツノザイセンチュウとネコブセンチュウ・南根腐病菌に対して、殺虫・殺線虫・抗菌活性を示すことが確認できたので、当初の計画通りこのまま研究を進めていく。
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