Organic matter decomposition and chlamydospore formation by Tricholoma bakamatsutake for its steady cultivation
Project/Area Number |
23K26959
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Project/Area Number (Other) |
23H02266 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40010:Forest science-related
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Research Institution | Forest Research and Management Organization |
Principal Investigator |
山中 高史 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (00343799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市原 優 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (10353583)
中村 慎崇 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (10867534)
山口 宗義 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20353899)
高津 幸史 奈良県森林技術センター, 奈良県森林技術センター, 主事 (50981932)
河合 真吾 静岡大学, 農学部, 教授 (70192549)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,850,000 (Direct Cost: ¥4,500,000、Indirect Cost: ¥1,350,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,760,000 (Direct Cost: ¥5,200,000、Indirect Cost: ¥1,560,000)
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Keywords | 菌根菌 / 厚壁胞子 / 有機物分解能 |
Outline of Research at the Start |
マツタケの近縁種バカマツタケは、マツタケ同等の香り、味、食感があるため経済的価値が高い。本研究グループは林地において人工的にバカマツタケのキノコを発生させることに初めて成功した。これによりバカマツタケ人工栽培実現への可能性が高まっている。本研究ではこれまでの成果を進展させ、バカマツタケの持つ特性がバカマツタケの林地定着や増殖に有用であるかを生理学的手法や遺伝学的手法を用いて検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
マツタケの近縁種バカマツタケは、マツタケ同等の香り、味、食感があるため経済的価値が高い。本研究は、バカマツタケの有機物分解能や厚壁胞子形成能がバカマツタケ増殖に及ぼす役割を生理的遺伝的に解明することを目的としている。野外でのバカマツタケの増殖様式を高精度で評価するため、バカマツタケを種特異的に定量する手法やバカマツタケの高精度識別に向けたマーカーを開発した。バカマツタケのゲノム情報から特異的な遺伝子断片を特定し、その部分配列を用いて特異的プライマーおよび定量PCR法を開発し、近縁種などを用いて特異性を検証した。また、既知量のバカマツタケ菌糸体と定量PCRのCt値に正の相関が得られることを確認し、定量性も確認した。バカマツタケのゲノム情報から候補マーカーを選抜した。その中から、テスト用DNAサンプルにおいて増幅が確認され、かつサンプル間で多型のあるマーカーを選抜した。各地から収集した菌株を解析に供したところ、全菌株を区別できたことから、バカマツタケ菌株の高精度識別に利用可能と考えられた。 バカマツタケ厚壁胞子の発芽に適した有効物質の探索を進め、厚壁胞子接種源調整法を開発することができた。バカマツタケ菌根形成苗作製に向けて苗木の育苗を進めるととともに、接種に用いる菌株の培養条件を検討した。有機物分解能の発現様式の解明に向けて、これまでに収集した菌株から実験に適した菌株の選抜を進めた。苗木植栽などの野外試験を実施する試験地を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
野外でのバカマツタケの増殖を高精度かつ定量的に評価する方法を予定通りに開発できている。バカマツタケは、ブナ科の広葉樹苗木に菌根を共生するため、研究に供するブナ科種子についても当初の計画通りに採取でき、苗木育苗も順調に進んでいる。バカマツタケ厚壁胞子を特異的に発芽させることで、厚壁胞子由来の菌体を得ることも可能になっている。バカマツタケ菌の増殖が菌株によって大きく異なるため、菌株の選抜に時間がかかるために、最適な最適な菌株や野外接種に適した培養条件を得ることは現時点で出来ていないが、2024年度秋には野外接種は可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
野外でのバカマツタケの増殖を高精度で定量的に評価する方法は開発できており、これによって、今後実施するバカマツタケの菌床埋設や菌根苗木植栽は計画通り開始することが可能になった。純粋培養した菌糸体から厚壁胞子のみを取り出すことはできたが、樹木苗への接種試験に供試できるほどの量を確保できるまでに至っていない。今後十分に厚壁胞子が確保できない場合は、培養菌糸を接種した苗木のみを植栽して課題を進行させる。培養菌糸を接種源として、より高い菌根形成率を有する苗木作出条件の検討するほうが、今後、様々な樹種やバカマツタケ菌株を用いて菌根形成苗木作出するに有益な情報を得ることができる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)