海洋生態系における寄生性渦鞭毛藻の動態解析と有害藻類の発生防除への新たな可能性
Project/Area Number |
23K26976
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Project/Area Number (Other) |
23H02283 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 40030:Aquatic bioproduction science-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西谷 豪 東北大学, 農学研究科, 准教授 (70450781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 奈津子 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (20612675)
夏池 真史 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 水産研究本部 函館水産試験場, 主査 (30772222)
山本 圭吾 地方独立行政法人大阪府立環境農林水産総合研究所(環境研究部、食と農の研究部及び水産研究部), その他部局等, 総括研究員 (80503937)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2027: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 有害有毒プランクトン / 寄生生物 / 低減・防除 / 寄生性渦鞭毛藻 / 赤潮・貝毒 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、国内における寄生性渦鞭毛藻に関する基礎的知見を解明・集約することを主要な目的としつつ、課題の終盤では、この寄生性渦鞭毛藻を有害・有毒プランクトンに対する「天敵生物」として実用化することの可能性について検討する。最終的には、日本沿岸域で近年問題になっている赤潮や貝毒による被害の低減・抑制を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本報告書では、5年間の研究期間のうち1年目の実績報告となる。申請時には下記の5項目について研究を実施することとした。1) アメーボフリア属の国内分布状況、種の多様性、出現の季節性、宿主動態との関係性 2) アメーボフリア属の生活史(宿主がいない時期、アメーボフリアはどこに?) 3) アメーボフリア属が寄生する際の至適条件(寄生が起こりやすい環境は?) 4) アメーボフリア属の安定かつ長期の保存方法 5) アメーボフリア属の生態系(他のプランクトンや水産物)に対する安全性 1年目はまず、日本沿岸域の複数地点(10地点以上)から海底堆積物を採取した。堆積物からDNAを抽出したところまで終えた。今後、アメーボフリア特異的プライマーを用いてPCRを行い、国内の分布状況、種の多様性を明らかにする予定である。また、アメーボフリアの安定かつ長期保存法の開発に注力した。宿主(アレキサンドリウム属)に実験室内にてシストを形成させ、そこにアメーボフリアを封じ込めて長期保存する方法の開発を試みた。まだ数多くのシストには封じ込めができていないが、少数のシストにアメーボフリアを封じ込めることには成功した。 業績として、広島で行われた国際有害有毒藻類学会にて、アメーボフリアに関する発表を2件、仙台で行われた日本水産学会秋季大会にて、アメーボフリアに関する発表を1件行った。アメーボフリアに関する原著論文を1報、現在投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請書に記載した5年間のタイムテーブルでは、下記のように記載している。現場海域におけるアメーボフリアの分布状況、種の多様性、出現の季節性については、1年目から5年目までの5年間実施。アメーボフリアの生活史の解明については、2年目から3年目の2年間実施。室内培養実験におけるアメーボフリアの感染至適条件の解明については、3年目から4年目の2年間実施。アメーボフリアの安定かつ長期の保存法開発については、1年目から4年目までの4年間実施。アメーボフリアの他のプランクトンや水産物に対する安全性試験は、4年目から5年目の2年間実施となっている。このうち、1年目に行うべき項目として、アメーボフリアの現場海域における堆積物の採取、室内培養における長期保存法の開発の2つの内容については概ね実施できている。学会発表3件と論文1件(投稿中)を行っているので、成果の公表も概ね順調と思われる。現時点において、特に研究の問題点は生じていない。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目ではまだ海底堆積物の採取が不十分であるため、今後さらに日本沿岸域から海底堆積物を採取し、日本全体においてアメーボフリアの分布状況と生活史を解明する予定である。また、宿主シストへのアメーボフリアの封じ込めについて、さらに条件検討を行い、長期保存法の開発を目指す。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)