| Project/Area Number |
23K27004
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| Project/Area Number (Other) |
23H02311 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 40040:Aquatic life science-related
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| Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
荒川 修 長崎大学, 総合生産科学研究科(水産学系), 教授 (40232037)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 明徳 長崎大学, 総合生産科学研究科(水産学系), 准教授 (40378774)
木下 政人 京都大学, 農学研究科, 准教授 (60263125)
高谷 智裕 長崎大学, 総合生産科学研究科(水産学系), 教授 (90304972)
山口 健一 長崎大学, 総合生産科学研究科(水産学系), 教授 (90363473)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2027-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,460,000 (Direct Cost: ¥14,200,000、Indirect Cost: ¥4,260,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,330,000 (Direct Cost: ¥4,100,000、Indirect Cost: ¥1,230,000)
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| Keywords | フグ / Pao属 / テトロドトキシン / サキシトキシン / フグ毒結合タンパク質 / PSTBP / トリブチルスズ結合タンパク質 / TBT-bp / ゲノム編集 / Na+チャネル |
| Outline of Research at the Start |
フグは種によってテトロドトキシン(TTX)またはサキシトキシン群(STXs)を選択的に取り込み蓄積する。本研究では、その分子機構や分子進化の全容解明を目指し、フグ毒結合タンパク質(PSTBP)およびトリブチルスズ結合タンパク質(TBT-bp2)に着目して、各種フグにおけるそれらの遺伝子群の分布や各アイソフォームの発現状況、構造、TTX/STXs結合性などに関するデータを集積するとともに、PSTBP/TBT-bp2の特定のアイソフォームやTTX/STXs耐性Na+チャネルをノックアウトすることで、スーパー無毒フグ(遺伝的に毒を蓄積できないフグ)の作出を試みる。
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| Outline of Annual Research Achievements |
まず、カンボジア産淡水フグPao sp. AおよびBを対象に、DNAバーコーディングによる消化管内容物の調査を行ったところ、両種は淡水エビを共通の餌生物とするが、Pao sp. Bの方がより多様な水生生物を捕食していることがわかった。しかし、毒性との関連は不明確であった。次に、同属の淡水フグPao baileyiの人工飼育個体を用いて、麻痺性貝毒の投与実験を行ったところ、本種はゴニオトキシン群をサキシトキシンに変換して蓄積することが示唆された。 一方、トラフグの肝臓と皮膚におけるフグ毒結合タンパク質ホモログ(PSTBPh)遺伝子の発現について、RT-PCR法とWestern blot法で調べたところ、PSTBPh mRNAの発現パターンは組織特異的な相違を示し、スプライシングアイソフォームの存在を示唆した。PSTBPhの分子量は成長段階によって肝臓と皮膚の間で異なっており、組織/成長段階特異的なプロテオフォームの存在が示唆された。また、トラフグ属4種がもつPSTBPの比較生化学的解析に関する既得データを取りまとめて論文化した。 他方、スーパー無毒フグの開発に向け、多個体のゲノムショートリードからPSTBPないしトリブチルスズ結合タンパク質(TBT-bp2)アイソフォーム遺伝子のコピー数を効率的に推定するためのシステムの改良を行なうとともに、PSTBP を強制発現するメダカの作出を試みた。まず、トラフグゲノムデータベースから、TBT-bp と相同性の高いアミノ酸配列を検索し、XP_029700428 と XP_029700430 の2種のアミノ酸配列を得た。さらに後者につき、同タンパク質をエストロゲン刺激下で肝臓で発現する遺伝子導入メダカ系統の作出に成功した。現在、毒蓄積能への遺伝的影響をさらに評価するために、既存のゲノムショートリードデータから縮約ゲノム解析のように個体間の遺伝的な違いを評価する方法の開発を試みている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
我々はこれまでに、トラフグ属、キタマクラ属、モヨウフグ属、サバフグ属、Pao属、Leiodon属、およびDichotomyctere属の一部の種について、毒性プロファイル(TTX/STXsの蓄積量、組成、体内分布など)や毒蓄積能、PSTBP/TBT-bp2遺伝子の分布プロファイルに関する情報を集積してきたが、Pao属淡水フグについては、それらの包括的な解析の根本となる種分類がかなり混乱していることがわかってきた。そこで今年度は、前述のような毒化に関わる有毒餌生物の検索や人工飼育個体を用いた毒投与実験に加え、カンボジア産Pao属淡水フグの形態学的情報を集積し、遺伝子による系統解析と照らし合わせることで、Pao sp. AおよびPao sp. Bと仮称している種の分類学的位置づけをある程度明確にすることができた。 一方、これまでの研究により、PSTBP遺伝子の分布はTTXの蓄積とよく一致しており、TTXを蓄積する種のみがこの遺伝子を有すること、同種でも個体間でPSTBPのコピー数が大きく異なること、タンパク質レベルでもPSTBPの構造や分布には顕著な多様性がみられること、などが明らかになってきた。今後、PSTBPとTTX蓄積との関連を明らかにするうえで、PSTBP欠失トラフグの作出に大きな期待がもたれる。今年度は、トラフグの代用としてPSTBP相同タンパク質発現メダカの作出に成功したほか、リジョナルフィッシュ株式会社と研究費の発生しない共同研究契約を締結し、現在、ゲノム編集によるPSTBP欠失トラフグ作出のための準備を進めている。しかし、実際にトラフグを用いたゲノム編集を試みるまでには至らなかったため、本研究課題の進捗状況については、若干遅れていると判断した。
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| Strategy for Future Research Activity |
現在、引き続きカンボジアのクラチエ大学と共同研究を進めており、未調査の海産/淡水フグ種の天然個体を入手できる可能性がある。また、株式会社海遊館より、オキナワフグとPao baileyiの無毒人工飼育個体を供与いただく予定で、さらにカンボジアよりPao sp. AやPao sp. Bの生きた個体(ABS手続き済み)を日本に搬入することができれば、同社で人工繁殖を試みることが可能となる。それらのフグ種を用い、天然個体については保有毒の分析と遺伝子解析を、人工飼育個体については毒投与実験や組織切片培養実験を行い、引き続き毒性プロファイルやTTX/STXsの取り込み・蓄積・変換能、PSTBP/TBT-bp2遺伝子の分布・発現プロファイル、あるいはそれらに与える浸透圧の影響に関する情報を集積する。 一方、今年度は十分な検討ができなかったが、トラフグ属以外のフグ種についても、PSTBP/TBT-bpアイソフォームを分離・エンリッチ化し、脱糖鎖処理を組み合わせた質量分析やゲル濾過/ウエスタンブロット解析により、高次構造に関する性状を含めて化学構造を解析するとともに、リポカリンタンパク質の蛍光リガンドを用いた競合試験などにより、各アイソフォームのTTX/STXs結合性を調べていく。 他方、今年度作出したPSTBP相同タンパク質発現メダカを用いて、TTX/STXsに対する耐性/蓄積能を評価する。さらに、これまでに得てきたトラフグのPSTBP/TBT-bp2に関する遺伝子情報に基づき、トラフグのPSTBP/TBT-bp2アイソフォーム遺伝子欠損系統を効率的に作出するためのターゲットとなるシーケンス配列候補をリジョナルフィッシュ株式会社(トラフグ親魚の養成から、採卵、RNAインジェクション、その後の飼育にいたるまでを可能とする施設を保有)と共有し、実際にトラフグを用いたゲノム編集を試みる。
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