Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
北海道ではエキノコックスが引き起こす寄生虫症が未解決の社会問題となっている。北海道全域に広がったエキノコックスの撲滅は現実的に不可能で、この寄生虫との共存の道を模索する必要がある。そのためにはエキノコックスの生物学的性状を十分に理解しなければならないが、遺伝的特徴と病原性に関する科学的知見が不足している。本研究により、北海道に流行するエキノコックスの遺伝的背景の全容を解明し、ヒトと動物の両面からアプローチするOne Health研究によりその遺伝的背景が人や動物に対する感染性・病原性に与える影響を評価することで、エキノコックスとの共存へ向けた道筋をつける。