Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
神経細胞はシナプスと呼ばれる接着構造を介してつながって回路を形成する.シナプスの形成を促す一連の分子群(シナプスオーガナイザー)は二つの神経細胞を跨いで相互作用し,接続先の選択やシナプスの性質を制御する.その機能の異常は自閉症などの神経発達障害と密接に関連する.本研究では,シナプスオーガナイザーがシナプス形成を調節する詳細な分子機構をその立体構造に基づいて理解する.その理解は,神経発達障害の疾患モデルマウスの創出,あるいは,人工タンパク質や化合物による特定のシナプス形成の操作の可能性を拡げ,自閉症などの神経発達障害の治療法開発の基礎となりうる.