Project/Area Number |
23K27135
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Project/Area Number (Other) |
23H02442 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 43040:Biophysics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 久美子 東京大学, 物性研究所, 教授 (00585979)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩城 光宏 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 客員研究員 (30432503)
有賀 隆行 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 准教授 (30452262)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
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Keywords | キネシン / 非平衡統計力学 / ナノスプリング / 力計測 / 神経細胞軸索輸送 / モータータンパク質 / ダイニン / DNAオリガミ |
Outline of Research at the Start |
神経細胞軸索では、シナプスなどの材料が小胞として、分子モーターキネシン・ダイニンに輸送される。申請者らはこの輸送力を対象に非平衡 統計力学を利用した細胞内力測定法を開発してきた。蛍光イメージングで得られる小胞のタイムコースのゆらぎの数理的性質を利用して非平衡 統計力学に基づく力の指標(χ)を定義・計算した。現在、小胞にかかる真の力(F)とゆらぎから計算したχの関係に実測値がない。本研究で は細胞内でDNAオリガミから作製されるナノスプリングを用いて軸索輸送の輸送力(F)を測定し、非平衡細胞内力測定法の検証を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞軸索では、シナプス小胞前駆体などのシナプス材料がモータータンパク質キネシン・ダイニンによって輸送される。これまで私たちはこの輸送力を対象に非平衡統計力学を利用した細胞内力測定法[Hayashi, et al., Mol. Biol. Cell 2018]を開発してきた。蛍光イメージングで得られる小胞のタイムコースのゆらぎの数理的性質を利用して非平衡統計力学に基づく力の指標を定義・計算する。輸送力の離散性は分子モーター数と考えられるため、力の指標の離散性から1つの小胞を輸送するキネシン分子数が分かる。輸送力と輸送分子数の増減は細胞内の物流障害を招き、疾患に関連する。特にキネシンの中でもKIF1Aは神経細胞内でシナプス材料を輸送するため、その物性変化はシナプス形成に深刻な影響を及ぼす。力の指標は輸送活性の有望なバロメータであるが、小胞にかかる真の力(F)とゆらぎから計算した力の指標;の関係に実測値がない。非平衡細胞内力測定法の検証を目指して、本研究では細胞内でDNAオリガミから作製されるナノスプリングを用いて軸索輸送の輸送力(F)を測定し、力の指標との同時に行い、F と力の指標の関係を求める。 2023年度は細胞内でのナノスプリングによるキネシンの力測定に向けて、in vitro1分子実験でナノスプリングを用いてキネシンの力測定を行う準備をした。構成要素である微小管の精製、キネシンの精製、ナノスプリングの作製を行った。また、細胞内力測定法[Hayashi, et al., Mol. Biol. Cell 2018]の理論的正当性を補強するため、軸索輸送モデルを構築し、解析計算を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
代表者の林が2023年度に異動したため、実験室を新たに構築する必要があり、実験が大幅に遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に準備したin vitro1分子実験の構成要素を組み立て、in vitroでナノスプリングによるキネシンの力測定を行う。
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