Project/Area Number |
23K27202
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Project/Area Number (Other) |
23H02510 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 44040:Morphology and anatomical structure-related
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
佐藤 友美 横浜市立大学, 生命ナノシステム科学研究科(八景キャンパス), 教授 (40295506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 忠章 横浜市立大学, 理学部, 助教 (40631213)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥7,410,000 (Direct Cost: ¥5,700,000、Indirect Cost: ¥1,710,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,930,000 (Direct Cost: ¥6,100,000、Indirect Cost: ¥1,830,000)
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Keywords | 卵胞 / マウス卵巣 / エストロゲン / 卵胞形成 / 卵巣 |
Outline of Research at the Start |
卵胞は胎児期(ヒト)または新生仔期(マウス)にのみ形成され、生涯にわたって卵巣内に貯蔵されるため、雌個体が生殖機能を良好に維持するためには卵胞形成過程と原始卵胞活性化がそれぞれ厳密に制御されることが必須である。マウス卵巣では、卵母細胞-体細胞相互作用により卵胞の形成と成長、および卵母細胞の成熟が制御されている。本研究では、新生仔期マウス卵巣における卵母細胞-体細胞相互作用に着目して、原始卵胞形成・活性化過程とそのかく乱のメカニズムを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
出生直後にエストロゲンを投与された雌マウスでは、卵巣の卵胞形成・活性化が乱される。本研究は、エストロゲンによる原始卵胞形成・活性化の乱れの機構に着目し、網羅的遺伝子発現解析により見出した3つの候補転写因子について、細胞特異的遺伝子ノックアウトマウスを用いて原始卵胞形成・活性化過程およびエストロゲンの作用機構における機能解析を目的としている。 出生直後のマウス卵巣を摘出し、2種の候補転写因子に対する阻害剤を添加してコラーゲンゲル上で器官培養を行い組織学的に観察したところ、KLF5阻害剤の単独添加、および合成エストロゲンの共添加ともに卵胞形成過程・活性化の乱れは観察できなかった。AP-1阻害剤と合成エストロゲンとの共添加では、卵胞形成機構の乱れの結果と考えられる多卵性卵胞の発生がやや抑制されていた。一方で、AP-1阻害剤の単独添加では影響がなかったことから、AP-1は合成エストロゲンによる原始卵胞形成抑制作用に関与している可能性が示された。もう一つの候補転写因子であるSNAI2について、器官培養された卵巣での遺伝子発現量をRT-qPCR法により調べたところ、合成エストロゲン添加により有意に増加していた。またこの増加は、ERbetaKOマウス卵巣では緩やかとなっていた。さらに、ゲノム編集によるSNAI2のFloxed mouseの作製に関しては、インジェクションにより生まれた仔マウスについて遺伝子型判定を行い、成熟後に交配を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ゲノム編集によるFloxed mouse作製に時間がかかっているため。
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Strategy for Future Research Activity |
AP-1に関しては、用いた阻害剤の特異性と実際に卵巣で発現している遺伝子に違いがあることに加え、阻害剤の効果を検証できていないことから別の阻害剤を試す予定である。さらに、ノックダウンの実験系を確立するため条件を検討中である。SNAI2については、引き続きゲノム編集によるFloxed mouse作製を行うとともに、抗体を用いた局在解析を行う。また、SNAI2の機能解析の一つとしてFoxl2発現を指標とした原始卵胞形成過程における顆粒膜細胞の形態変化を調べる実験を予定している。さらに、原始卵胞形成過程では卵母細胞のアポトーシスが重要であるが、これまでの知見から関与するcaspaseを見出している。このcaspaseの制御機構に関する阻害剤を出生直後のマウスに投与、また器官培養した卵巣に添加して原始卵胞形成や多卵性卵胞の発生を組織学的に調べる予定である。
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