Project/Area Number |
23K27247
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Project/Area Number (Other) |
23H02556 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 45040:Ecology and environment-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
源 利文 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (50450656)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 裕樹 龍谷大学, 先端理工学部, 准教授 (60455227)
坂田 雅之 北海道大学, 農学研究院, 助教 (90909904)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥19,370,000 (Direct Cost: ¥14,900,000、Indirect Cost: ¥4,470,000)
Fiscal Year 2025: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2023: ¥13,390,000 (Direct Cost: ¥10,300,000、Indirect Cost: ¥3,090,000)
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Keywords | 交雑 / 遊離細胞 / 環境DNA / デジタルPCR |
Outline of Research at the Start |
マクロ生物を対象とする環境DNA分析手法を発展させ、交雑個体の存在を明らかにする手法を開発する。従来の環境DNA分析では、交雑しうる近縁な2種のDNAが同時に検出されたとしても、それぞれの種が同所的に生息しているのか、交雑しているのかを判定することができなかった。本研究では、水中に存在する魚類の遊離細胞をデジタルPCR法で分析することにより、交雑種が生息することを確認できる手法を開発する。
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Outline of Annual Research Achievements |
環境水中から個体に由来する単一細胞を単離する方法の検討を行った。コイ科のカワバタモロコを対象に、水槽水をフィルターでろ過し、残渣をPBSで再懸濁したものをデジタルPCR(dPCR)で解析した。核DNAマーカーとミトコンドリアDNAマーカーを用いてマルチプレックスdPCRを実施したところ、核マーカーとミトコンドリアマーカーがdPCRの同一パーティションから有意に多く検出され、細胞1つ単位の解析が可能であることが示された。 次に、ヤマメ、アメマスおよび両種の雑種であるいわゆるカワサバを対象として上記と同様の実験を行うため、ヤマメ及びアメマスの核DNAマーカーの開発を行った。核のITS2領域を対象としてマーカーを設計し、それらが両種に特異的であることをPCRによって確認した。並行して両種および交雑種が生息する地域の探索を行い、北海道内で同所的に生息する地域を特定した。 ヤマメとアメマスの混合飼育水槽の環境水とカワサバの単独飼育水槽の環境水を用いて、上記で開発したヤマメとアメマスの核DNAマーカーのマルチプレックスdPCRによって測定した結果、混合飼育水槽では同一パーティションから両種のDNAが同時に検出されるのは統計的に妥当な範囲であったが、カワサバの飼育水槽では、同一パーティションから両親種のDNAが有意に多く検出され、環境水を用いて交雑種の存在を把握することが可能であることが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請時点で計画していた2年度目までに実施する予定の研究の8割程度を1年度目に実施することができた。そのため、当初の計画以上に進展していると判断された。
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Strategy for Future Research Activity |
申請時点で計画していた1年度目および2年度目に実施する予定の研究の8割程度を1年度目に実施することができた。そのため、残りの2割にあたる、将来的な応用に向けた遺伝マーカーの開発、細胞運搬技術の開発を行うとともに、計画を前倒しし、3年度目に計画していた野外での概念実証に着手する。さらに、野外の環境水から細胞が回収できない場合に備え、環境水から細胞核を回収する技術の検討を開始する。これによって、仮に野外においては対象種の細胞密度が低いなどの原因で野外における概念実証が困難である場合でも、細胞核を用いた交雑の判定が可能となる。
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