Project/Area Number |
23K27262
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Project/Area Number (Other) |
23H02571 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
常松 友美 北海道大学, 理学研究院, 講師 (80726539)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,850,000 (Direct Cost: ¥14,500,000、Indirect Cost: ¥4,350,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,590,000 (Direct Cost: ¥4,300,000、Indirect Cost: ¥1,290,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,060,000 (Direct Cost: ¥6,200,000、Indirect Cost: ¥1,860,000)
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Keywords | レム睡眠 / 夢 / PGO波 / 記憶痕跡細胞 / 大規模細胞外記録 / 光遺伝学 |
Outline of Research at the Start |
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるが、その中でもレム睡眠中は、神経活動が活性化され夢を見る。夢は強い負の感情を伴うことが多く、普段思い出すことのないような事柄が現れる特徴をもつ。夢は自身の記憶の一部をレム睡眠中に読み出す生理現象であると考えられるが、どのような記憶情報を、何のために読み出しているのかは全く分かっていない。そこで本研究では、マウスを用いて夢の生理的役割とその神経基盤を解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠があるが、その中でもレム睡眠中は神経活動が活性化され、夢を見る。夢は強い負の感情を伴うことが多く、また普段思い出すことのないような事柄が現れる特徴をもつ。夢は自身の記憶の一部をレム睡眠中に良い出す生理現象であると考えられるが、どのような記憶情報を何のために読み出しているかは全く分かっていない。本研究では、1970年代から夢を作り出していると示唆されているponto-geniculo-occipital(PGO)波に着目し、マウスを用いて夢の生理的役割とその神経基盤を明らかにすることを目的としている。 本年度はまず、PGO波発生神経の電気生理学的同定のため、1000個以上の記録電極を搭載したNeuropixelsプローブ記録のセットアップを行った。以前の仕様ではプローブの損傷が生じたため、新たにプローブホルダーを3Dプリンタで作成し直した。また、夢が読み出す記憶情報を解明するために、神経活動特異的にtTAタンパク質を発現するマウス(cFos-tTAマウス)を導入した。さらに、PGO波発生頻度の光遺伝学的制御を実現するために条件検討を行なった。コリン作動性神経特異的にcreを発現するマウス(ChAT-Creマウス)にアデノ随伴ウィルスを投与し、各種光駆動タンパク質(Channelrhodopsin-2、Archaerhodopsin、ChRmine)の発現を検討した。それらのマウスを用いて、睡眠ステージ特異的に自動で光照射するためのシステムであるクローズドループ光照射装置のセットアップも完了した。本年度は多くの時間をセットアップに費やしたが、来年度以降の実験のための準備を整えることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度研究代表者の所属が変わり北海道大学へと異動した。北海道大学側の研究室の受け入れ準備、東北大学からの全ての研究機器や遺伝子改変マウスの移動を伴い、マウスを使用した実験時間の確保が難しい状況であった。今年度は電気生理学的実験機器の再セットアップにかなりの時間を費やすこととなり、研究の進捗はやや遅れていると評価している。一方で、今年度のセットアップの時間を有効に用いて、本研究に用いる機器類のセットアップは当初の予定よりも進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、本研究に必要な機器類のセットアップは当初の予定よりも進んでいる。それらの機器を用いて、来年度以降は本研究提案の実験を遂行していく。自由行動下のマウスでのNeuropixelsプローブ記録のセットアップが完了しているため、まずはPGO波発生神経の同定を進める。本実験は膨大なデータが得られるため解析に時間がかかることが予想されるが、その間に記憶痕跡細胞の標識とPGO波発生頻度の光遺伝学的制御のための条件検討を同時に進め、夢の生理的意義解明実験に備えることで今年度の遅れは解消できると考えている。
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