| Project/Area Number |
23K27266
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| Project/Area Number (Other) |
23H02575 (2023)
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| Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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| Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
| Section | 一般 |
| Review Section |
Basic Section 46010:Neuroscience-general-related
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| Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
田渕 克彦 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (20546767)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 良憲 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (70342798)
森 琢磨 信州大学, 学術研究院医学系, 助教 (70545798)
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| Project Period (FY) |
2024-04-01 – 2026-03-31
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| Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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| Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2025: ¥5,980,000 (Direct Cost: ¥4,600,000、Indirect Cost: ¥1,380,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2023: ¥6,630,000 (Direct Cost: ¥5,100,000、Indirect Cost: ¥1,530,000)
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| Keywords | CASK / MICPCH症候群 / X染色体不活性化 / JNK阻害剤 / 小脳低形成 / 発達障害 / CASK異常症 / シナプス |
| Outline of Research at the Start |
MICPCH症候群は、小脳や橋の低形成を特徴とする神経発達障害であり、X染色体上のCASK遺伝子の異常によって発症することが知られてる。本研究では、CASK KOマウスとHprt-GFPマウスを交配して、CASK KO; Hprt-GPFのトランスヘテロマウスを作成し、X染色体不活性化のパターンを脳内で可視化しながら、小脳のニューロンの発生異常や細胞死について解析する。また、CASK floxマウスを用いて、培養細胞やin vivoでのCre組換え酵素の導入により、小脳低形成が起こる分子メカニズムや、社会性の異常を引き起こす責任神経回路の同定を目指す。
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、X染色体上に位置するCASK遺伝子の欠損によって発症するMICPCH症候群の神経病態メカニズムを解明することを目的として、トランスヘテロCASK+/-; Hprt-eGFP/+マウスやCASKコンディショナルノックアウトマウスを用いた解析を進めた。その結果、本研究の目的に沿った重要な成果が得られ、以下の2報の査読付き論文として受理された(報告書作成時点でin press)。 Mori et al., Cells in press.では、CASK+/-マウスとX連鎖性GFPマウスの交配により、脳内でCASKの発現パターンと小脳発達の関係を可視化した。結果、出生直後には小脳顆粒細胞の約半数がCASKを欠損していたが、成体ではほぼ全ての顆粒細胞がCASK陽性であり、CASK発現が細胞の生存に重要である可能性が示された。加えて、CASKの発現量が50%に低下したハイポモルフィックマウスでは、小脳皮質の菲薄化が観察され、CASK発現の有無による細胞間競合が顆粒細胞の生存を左右することが明らかとなった。 Guo et al., Cells in pressでは、CASK floxマウス由来の顆粒細胞にCre発現ウイルスを導入してCASKをノックアウトし、RNA-seq解析により、JNKシグナルとROS関連遺伝子が細胞死を誘導することを発見した。さらにJNK阻害薬(JNK-IN-8)の投与により、in vitroおよびin vivoの両方で顆粒細胞死の抑制と運動失調症状の改善が認められた。これらの結果は、CASK欠損に起因する小脳神経変性に対する治療標的の可能性を示唆している。また、CASK異常による小脳低形成の治療にJNK阻害剤が使える可能性について、PCT国際特許の出願を行った。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、X染色体不活性化によってモザイク状に生じるCASK陽性および陰性細胞の分布と、それが小脳の発生異常や細胞死に与える影響を定性的に可視化・解析することを目指していた。また、Cre-loxPシステムを用いて、CASK欠損が細胞死や神経回路形成に及ぼす影響の定量的評価を行う予定であった。 しかしながら、当初の予想を超える成果として、以下の点が挙げられる。第一に、CASK+/-; Hprt-eGFP/+マウスにおけるCASKのモザイク発現と細胞生存率の時系列解析により、細胞腫により、異なる時系列で、CASK欠損細胞自律的に細胞死が起きていることが明らかとなった。第二に、CASK欠損顆粒細胞のRNA-seq解析から、JNKシグナル経路の活性化とROS生成が細胞死の主要因であることが判明した点である。これにより、分子メカニズムレベルでの病態理解が大きく進展した。 さらに、JNK阻害薬(JNK-IN-8)のin vitroおよびin vivo投与実験を通じて、CASK欠損による小脳顆粒細胞の細胞死や運動障害が部分的に回復することを示し、治療介入の可能性も初めて明示された。これらの成果は、基礎研究から応用研究への橋渡しという点でも大きな前進である。 以上のことから、本研究は当初の計画を大きく上回る成果を挙げており、X連鎖性神経発達障害の分子基盤解明および治療戦略開発に向けて、重要な一歩を踏み出したと自己評価している。
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| Strategy for Future Research Activity |
CASK欠損顆粒細胞のRNAシークエンス解析で、今回、JNKパスウェイを介した細胞死の誘導メカニズムについて着目したが、これ以外にも、神経伝達物質の放出やシナプス機能、免疫機能に関与する遺伝子群の発現の変化が見られている。これらについて、さらに深く解析し、CASKの欠損が小脳顆粒細胞死を引き起こす、より直接的なメカニズムについて、検討を行う。また現在、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアなどのCASK異常症の患者会と連携をとって、治療法の開発について計画を進めている。この中で、JNK阻害剤の中にも既に他の疾患において、第二相試験まで承認されているものがあるため、これらについて、我々のCASK欠損小脳顆粒細胞培養の系で、細胞死阻害効果について解析していく予定である。また、これらのJNK阻害剤の投与経路について、in vivoで、小脳への直接インジェクション以外に髄液投与や腹腔内投与についても検討を行う。また、投与時期や、投与後、小脳細胞腫の阻害効果が持続し、1回投与で完治するのか、それとも定期的な継続投与が必要かについても、投与後の長期観察を行い、検討する。さらに、これら薬剤を小脳へ投与することで、小脳失調症状が回避されたマウスを作成することができるため、これらのマウスについて、Three-chamber試験やJuvenile interaction試験などを用いて社会行動の異常など、CASK関連疾患の症状について、解析を行う。
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