Project/Area Number |
23K27326
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Project/Area Number (Other) |
23H02635 (2023)
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47030:Pharmaceutical hygiene and biochemistry-related
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
石川 裕規 沖縄科学技術大学院大学, 免疫シグナルユニット, 准教授 (30648621)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥18,590,000 (Direct Cost: ¥14,300,000、Indirect Cost: ¥4,290,000)
Fiscal Year 2025: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,110,000 (Direct Cost: ¥4,700,000、Indirect Cost: ¥1,410,000)
Fiscal Year 2023: ¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 自己免疫疾患 / Th17細胞 / 転写因子 / AP-1 / AP-1転写因子 / JunB / ヘルパーT細胞 / エピジェネティック制御 / 転写制御 / 解糖 |
Outline of Research at the Start |
自己免疫疾患の原因となる病原性Th17 (pTh17) 細胞 を制御する治療法の開発が注目されている。pTh17の遺伝子発現制御機構は治療標的となりうるが、その詳細は分かっていない。本研究では、JunBと解糖系の代謝産物であるホスホエノールピルビン酸(PEP)によるpTh17細胞の遺伝子発現制御機構を解明することと、これらの分子の自己免疫疾患に対する治療標的としての可能性を評価することを目的とする。研究目的を達成し、JunBを介する細胞内代謝-転写因子ネットワーク-エピジェネティック機構の相互作用によるpTh17遺伝子発現制御機構を理解し、自己免疫疾患の新たな治療標的を提案することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
病原性Th17(pTh17)細胞は様々な自己免疫疾患の原因となるが、その分化制御機構には不明な点が多く残っている。私たちはこれまでに転写因子JunBと解糖系代謝産物ホスホエノールピルビン酸(PEP)の相互作用がpTh17細胞の遺伝子発現制御において重要な役割を果たすことを見出している。本研究では、JunBとPEPによるpTh17細胞の遺伝子発現制御機構を解明することを目的とする。本年度は、JunB欠損T細胞のATAC-seqによるクロマチン構造解析とCUT&RUNによるヒストン修飾解析を行い、JunBがpTh17細胞分化において、Il17aやIl23rなどの病原性関連因子のエンハンサー活性化を促進することを見出した。JunBは相互作用因子であるSWI/SNFクロマチンリモデリング複合体およびヒストンメチル化酵素の標的エンハンサー領域の結合に必要であることも明らかにした。さらに、PEPがJunBによるIl23r遺伝子座のエンハンサー活性化を抑制することが示された。一方、JunBはpTh17細胞において、Runx, Nfkb, Ets, Nr4などの転写因子の発現の抑制およびそれら遺伝子座のクロマチン閉鎖状態の維持に必要であった。また、JunB欠損pTh17細胞では、これらの転写因子の発現上昇に加えて、その標的であるTh1およびTh2細胞に関連する遺伝子の発現上昇が観察された。以上の結果はJunBがpTh17細胞分化におけるクロマチン制御に必須の役割を担うことを示すものである。さらに、独自に開発したdTAG-JunBマウスを用いて、dTAGリガンド処理によるJunBの急速分解が成熟pTh17細胞における炎症関連遺伝子の発現不全につながることを示唆する結果も得ている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通り、PEPとJunBによるpTh17細胞分化のエピジェネティック制御機構を明らかにした。また、dTAG-JunBマウスを用いた成熟pTh17細胞におけるJunBの機能解析も行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
JunB-dTAGマウスを用いて成熟pTh17細胞におけるJunBの役割と標的遺伝子発現制御メカニズムを明らかにする。
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