Overcoming fibrotic barriers to nanomedicine delivery in pancreatic cancer
Project/Area Number |
23K27344
|
Project/Area Number (Other) |
23H02653 (2023)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2024) Single-year Grants (2023) |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 47060:Clinical pharmacy-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
狩野 光伸 岡山大学, ヘルスシステム統合科学学域, 教授 (80447383)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正宗 淳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (90312579)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
|
Budget Amount *help |
¥18,720,000 (Direct Cost: ¥14,400,000、Indirect Cost: ¥4,320,000)
Fiscal Year 2026: ¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2025: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
Fiscal Year 2024: ¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2023: ¥4,940,000 (Direct Cost: ¥3,800,000、Indirect Cost: ¥1,140,000)
|
Keywords | 難治固形腫瘍 / 線維化 / 薬剤送達 / 膵がん / 線維化障壁 |
Outline of Research at the Start |
線維化は膵がんの特徴であり、病態進展や治療成績の重要な規定因子である。実際、異常増殖した膵臓星状細胞(Pancreatic Stellate Cell: PSC)とPSCが産生する多量のcollagen I等の細胞外基質(Extracellular Matrix: ECM)から成る線維化組織が、ナノ薬剤送達システム(ナノDDS)通過を妨げ、治療効果を弱めることを代表者らはこれまでに実証してきた。本研究では、こうした「線維化障壁」を克服する戦略の開発・確立を目指す。特に、膵がん線維化組織において高発現するマトリセルラーECMタンパク質と、PSCにおけるその受容体を介したシグナルに着目する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
線維化は膵がんの特徴であり、病態進展や治療成績の重要な規定因子である。実際、異常増殖した膵臓星状細胞(Pancreatic Stellate Cell: PSC)とPSCが産生する多量のcollagen I等の細胞外基質(Extracellular Matrix: ECM)から成る線維化組織が、ナノ薬剤送達システム(ナノDDS)通過を妨げ、治療効果を弱めることを代表者らはこれまでに実証してきた。本研究では、こうした「線維化障壁」を克服する戦略の開発・確立を目指す。特に、膵がん線維化組織において高発現するマトリセルラーECMタンパク質と、PSCにおけるその受容体を介したシグナルに着目する。実際、R5年度には、マトリセルラーECMタンパク質が線維化障壁形成に関わることを示し、マトリセルラーECMタンパク質のシグナル伝達機序についての解析を推進した(投稿準備中)。当初計画していた内容に加え、線維化障壁形成に関わるPSCの細胞内伝達機序の解析も進捗があった。PSCにおいてキナーゼROCK2が線維化障壁形成に関わること、その標的化により薬剤送達効率を改善しうることを見出し、報告した(J Control Release 2024;369:283-95)。これらの知見を基盤に、線維化障壁の形成機序とその標的化法の確立に引き続き取り組んでいく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、R5年度には①マトリセルラータンパク質標的化の線維化障壁形成への影響の評価、②マトリセルラータンパク質受容体標的化の線維化障壁形成への影響の評価、③マトリセルラータンパク質とその受容体の標的化によるPSC活性化への影響の評価を予定していた。R5年度中に予定していた計画はすべて実施・完了し、マトリセルラータンパク質とその受容体を介したシグナル伝達を標的化することでPSCの活性化を抑制し、線維化障壁形成を阻害することができることを示すことができた(投稿準備中)。さらに、当初計画では予定していなかったPSCの細胞内シグナル伝達機序の解析も進展し、キナーゼROCK2の関与を示し、論文発表に至った。以上のように総じて本研究は順調に進展しているといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、現状において当初計画通りの進捗が得られており、したがってR6年度以降も当初計画に準拠した推進計画とする。具体的には、R6年度には、①マトリセルラータンパク質が有する多数のドメインのそれぞれの寄与を明らかにするとともに、②対応するマトリセルラータンパク質受容体の詳細を明らかにする。以上の結果に基づいて、③マトリセルラータンパク質シグナルの標的化を行い、PSC活性化への影響を評価する。加えて、R7度以降に主として着手する予定である膵がん動物モデルでの治療・実証実験に向けた準備を進めていく。以上により、マトリセルラータンパク質シグナルの伝達機序を明らかにし、その標的化を通じた線維化障壁克服戦略の開発を進めていく。
|
Report
(1 results)
Research Products
(4 results)